
Qualcommの最新世代SoC「Snapdragon 8 Gen 5」が登場しましたが、どうやらひとつ上のクラスに位置づけられる「Snapdragon 8 Elite Gen 5」と比べて、予想以上に性能差が開く可能性があるようです。
海外リーク情報によると、その分かれ目となるのは CPUキャッシュ容量。特にゲームでは、見た目以上に大きな差が出るという指摘がされています。
キャッシュサイズの違いが「天地の差」レベルの違いを生む可能性
中国の有名リーカー Digital Chat Station が伝えた内容によると、Snapdragon 8 Gen 5はTSMCの最新3nmプロセス「N3P」を採用し、CPU構成なども上位の8 Eliteと多くを共有しています。しかし、最も大きな違いはキャッシュ容量でした。
| 項目 | Snapdragon 8 Elite | Snapdragon 8 Gen 5 |
|---|---|---|
| 性能コア L2キャッシュ | 12MB | 4MB |
| 効率コア L2キャッシュ | 不明 | 12MB |
| L3キャッシュ | 8MB(SLC) | 不明 |
| 最大クロック | 4.32GHz | 3.80GHz |
特に性能コアのL2キャッシュは、EliteがGen 5の約3倍。リーカーはこの差を「ゲーム体験では天と地の差になる可能性がある」とコメントしています。
ゲームにおいてはクロック速度よりキャッシュの方がフレームレートへ影響する場面も多く、数字以上の体感差が生じることもあるようです。
性能差は小さい? それでもゲーマーにとっては悩ましい選択に
ただし、実際のスコア上では差はそれほど大きくない可能性もあります。先日行われたAnTuTuのベンチマークテストでは、8 Eliteは8 Gen 5に対して約14%高いスコアを記録したに留まりました。
さらに、QualcommはSnapdragon 8 Gen 5が最大165fpsのゲーム動作に対応できるとアピールしており、実用面で大きな問題が出るとは限りません。
また、クロックが低い分、発熱やサーマルスロットリングを抑えやすい可能性もあり、安定したフレームレートを維持しやすいという逆のメリットも考えられます。
公式情報や実機検証に期待
現時点ではリーク情報に基づく推測段階であり、実際のゲーム性能差がどれほどになるのかは未知数です。8 Gen 5がユーザー体験として十分な性能を保つのか、あるいは「ゲーマー向けはElite一択」という状況になるのか、今後の実機検証が注目されます。
情報ソース:Digital Chat Station

