
サムスンが長年温めてきた“トリフォールド”スマートフォンが、ついに市場投入目前となりました。同社初となる三つ折り構造の「Galaxy Z TriFold」について、米国向けSIMフリーモデルのファームウェアテストが開始されたことが確認されています。発売が噂される12月初旬に向け、準備が着実に進んでいるようです。
米国向けSIMフリーモデルがテスト開始
今回動きが確認されたのは、型番「SM-F968U1」とされる米国市場向けのアンロック版です。キャリア版と並行して販売される見込みで、初期投入地域はかなり限定され、欧米では米国のみが最初の販売エリアになる可能性が高いとみられています。
発売が目前と噂される時期にファームウェアテストが行われるのは異例で、開発がタイトなスケジュールで進められている可能性が指摘されています。一方で、極秘性の高いプロジェクトであるため、最終ソフトの外部確認がこのタイミングになっただけという見方もあります。いずれにしても、米国発売に向けた最終工程が動き始めたことは確実です。
三つ折り構造がもたらす新しい使い方
Galaxy Z TriFold最大の特徴は、二つのヒンジを採用する三つ折り構造です。開くと10インチクラスの大画面となり、閉じれば6.5インチ前後の一般的なスマートフォンサイズに収まります。まさにタブレットとスマホの融合形ともいえる設計で、サムスンは“ポータブルPC”に近い体験も視野に入れていると報じられています。
複雑な構造ゆえ、処理面ではハイエンドSoCが不可欠と見られており、クアルコム製の上位チップセットが採用される可能性が高いと噂されています。
価格は“折りたたみの上位”をさらに超える水準に
こうした独自構造が端末価格にも大きく反映され、海外報道では約3,000ドル(約440万ウォン)になるとの予測が有力です。すでに高額な折りたたみスマートフォンの中でも別格の価格帯であり、完全新カテゴリのデバイスとして強い存在感を放ちそうです。
今回明らかになったファームウェアテストの開始は、市場投入に向けた最後の関門といえる重要な工程です。Galaxy Z TriFoldは、高価格帯ながらスマートフォンの新たな形を提示するデバイスとして、近く正式発表されると見られています。折りたたみ市場が成熟し始めた今、サムスンの“三つ折り”がどこまで新しい価値を創出できるのか注目が集まります。

