
ソニーのフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VII」をAndroid 16へアップデートしたユーザーの間で、特定の充電器で充電ができなくなる問題が報告されています。特にAnker製の充電ステーションを中心に、Type-Cポートでの充電が不安定になるケースが目立っています。
一部充電器で「充電中」と表示されても実際は0W
ユーザーの報告によると、アップデート後にAnker Prime Charging Station(140Wモデル)などのType-Cポートに接続した場合、
画面上では稲妻マークが表示されているものの、実際の出力が「0.0W」のままで充電されていない現象が確認されています。
一方で、アダプタ―を使ってType-Aポートに切り替えると正常に充電できるという声もあり、接続方式によって挙動が変わるようです。
ASUSやELECOMといった他社製の充電器では問題なく充電できたというユーザーもおり、すべての環境で発生しているわけではないようです。
「E-Marker付きケーブル」が関係している可能性も
一部のユーザーは、Android 16のアップデートでUSB認証まわりの仕様が強化された可能性を指摘しています。
その結果、「E-Markerチップ非搭載のType-Cケーブルでは高出力対応の充電器との通信に失敗し、充電が遮断される」ケースが発生しているのではないかという見方です。
E-Markerとは、USB Power Delivery(PD)規格で安全かつ高出力の充電を行うために必要な識別チップのことで、これを内蔵しないケーブルでは一部の高出力充電器で正常に動作しないことがあります。
実際、E-Marker対応ケーブルを改めて購入して検証を進めているユーザーもいるようです。
環境によっては問題なしのケースも
全員がこの問題に直面しているわけではなく、「特に異常なく充電できている」という報告も見られます。
また、「電源プラグを差し直したら急速充電が始まった」など、再接続によって一時的に改善したケースも確認されています。
SNSでも同様のトラブルが拡大
X(旧Twitter)上でも同様の声が上がっています。
「Anker Nano Charging Stationでは充電できないのに、ELECOM製充電器では問題ない」といった報告や、
「Android 16にアップデートしてからAnker Prime Charging Stationで充電できなくなった」とする投稿も見られます。
特定メーカー製の充電器やケーブルとの相性が影響している可能性があります。
ソニーからの公式発表はまだなし
現時点で、ソニーからこの問題に関する公式なコメントや対応策は発表されていません。
ただし、複数のユーザーが同様の症状を訴えていることから、ソフトウェア側での変更やUSB認証の仕様強化が影響している可能性が考えられます。
Xperia 1 VIIをAndroid 16へアップデート後に充電トラブルが起きた場合は、
まず別のケーブルや充電器を試す、再接続を行うなどで一時的に回避できる場合があります。
今後のアップデートでの改善にも注目が集まりそうです。