
MediaTekは9月22日、新たなフラッグシップチップセット「Dimensity 9500」を発表しました。Snapdragon 8 Elite Gen 5やAppleのA19 Pro(iPhone 17シリーズ搭載)に対抗する存在として位置づけられており、早くもベンチマークテストの結果が公開されています。
CPU性能は拮抗、シングルコアはA19 Pro優位

ベンチマーク検証を行ったXiaobai’s Tech Reviewsによると、Dimensity 9500はGeekbenchでシングルコア3635、マルチコア10941を記録。一方、A19 Proはシングルコア3981、マルチコア10798という結果でした。
この数値から、シングルコア性能ではA19 Proが約10%上回るものの、マルチコアではDimensity 9500がわずかに優勢となり、両者はほぼ互角といえる状況です。
GPU性能はDimensity 9500が圧倒

一方でグラフィック性能に関しては、Dimensity 9500が明確な差を見せています。3DMark Wild Life Extremeでは8251点を記録し、A19 Proの6557点を大きく上回り、その差は約25%に達しました。
さらにGFXBench Aztec 1440Pテストでは155fpsをマークし、A19 Proの96fpsに対して圧倒的なリードを確保。レイトレーシング対応のSolar Bay ExtremeでもDimensity 9500が2605点と、A19 Pro(2411点)を上回っています。

実機搭載は10月以降に

今回のベンチマークは、Dimensity 9500のリファレンス端末で行われた可能性が高いとされています。そのため、実際のスマートフォンに搭載された際にどの程度の性能を発揮するかは、今後の製品次第です。OppoやVivoなどのメーカーが10月以降に対応モデルを投入すると見られ、実機での最適化状況に注目が集まります。
今後の展望
Dimensity 9500は、CPUではAppleの最新チップと肩を並べつつ、GPU性能では明確な優位を示しました。ゲーミングや高負荷のグラフィック処理においては、Android陣営の強力な武器となる可能性があります。今後、Snapdragon 8 Elite Gen 5との直接比較や実機レビューが進むことで、スマートフォン市場の勢力図に新たな変化をもたらすことになりそうです。