
Android 15アップデートで追加された“謎の設定”、2か月以上の放置にようやく動き
ソニーは2025年4月11日、フラッグシップモデル「Xperia 1 V」において、設定メニュー内に本来存在しない「画面解像度設定」項目が誤って表示されている問題について、今後のソフトウェアアップデートで修正する方針を発表しました。

この誤表示は、Android 15へのアップデートに伴って新たに表示されるようになったもので、国内では2月上旬から順次提供が始まっていました。しかし、その後2か月以上にわたり、ユーザーに対して何の案内もなく放置されていたことには疑問の声も上がっています。
本来は存在しない設定項目が表示中
問題となっているのは、「画面解像度設定」という項目。Xperia 1 VはAndroid 15にアップデートしたあと、設定メニューにこの項目が突然表示されるようになりました。しかし、Xperia 1 Vは本来ユーザーが解像度を変更できる仕様にはなっておらず、このメニュー自体が誤って表示されたものであるとソニーは説明しています。
今後予定されているソフトウェア更新では、この不要な設定項目の削除に加え、すでに設定を変更してしまったユーザーの解像度も正しい状態に戻すとのことです。
4K表示はこれまで通り ─ コンテンツに応じて自動適用
誤表示の影響で4K画質に不安を抱いたユーザーもいるかもしれませんが、ソニーは「4K対応コンテンツについては、解像度設定の有無にかかわらず常に自動的に4Kで表示される仕様」であることを改めて強調しています。今回のアップデート後も、映像コンテンツの視聴体験には影響はないとのことです。
修正には時間を要したが、2か月以上の無言対応は残念
今回の対応が発表されるまでに2か月以上が経過しており、機能として意味のない設定項目が長期間にわたり誤って表示されていたにもかかわらず、ユーザーに対して何の説明もなかった点については、対応の遅さを惜しむ声も出ています。
ソフトウェアの修正には一定の時間がかかるのは理解できますが、少なくとも「これは誤表示です」といったアナウンスが早期に出されていれば、混乱は防げたはずです。
アップデート対象機種と手順
今回の修正アップデートの対象は以下のモデルです:
- Xperia 1 V SO-51D(NTTドコモ)
- Xperia 1 V SOG10(KDDI)
- Xperia 1 V A301SO(ソフトバンク)
- Xperia 1 V XQ-DQ44(SIMフリー)
アップデートは、通信事業者のモデルごとに提供時期が異なるため、詳細は各キャリアやソニー公式の情報ページで確認する必要があります。
ソフトウェア更新の手順
ドコモ・KDDI・ソフトバンクモデル(SO-51D / SOG10 / A301SO)
- 「設定」アプリを開く
- [システム]→[システムアップデート]
- 画面の案内に従って操作
SIMフリーモデル(XQ-DQ44)
- 「設定」アプリを開く
- [システム]→[ソフトウェア更新]
- 画面の案内に従って操作
アップデート後のビルド番号
機種名 | ソフトウェアバージョン |
---|---|
SO-51D | 67.2.A.3.16 |
SOG10 | 67.2.A.3.16 |
A301SO | 67.2.A.3.16 |
XQ-DQ44 | 67.2.A.3.16 |
「設定」アプリ → [デバイス情報] → [ビルド番号]から確認が可能です。
アップデート時の注意点とバックアップ推奨
アップデートはWi-Fi環境下で実施するのが望ましく、また更新中は端末の操作ができないため、時間とバッテリーに余裕を持って行うようにしましょう。
また、万が一のトラブルに備え、アップデート前にはデータのバックアップを取っておくことが推奨されています。更新中の電波不良やバッテリー切れによって、アップデートが失敗する可能性もあるため注意が必要です。
今後に期待したい迅速なアナウンス体制
高性能なカメラやディスプレイ性能で評価の高いXperiaシリーズですが、今回のようにソフトウェアまわりの細かな仕様に関するユーザーへの情報提供が後手に回るケースは少なくありません。
今回のようなケースでは、技術的な修正に時間を要するのはやむを得ないにしても、最低限の説明や注意喚起は早期に発信してほしいというのが多くのユーザーの本音ではないでしょうか。
今後の改善に期待したいところです。
追記:この問題、4月のセキュリティーパッチを含むソフトウェアアップデートで改善されており、SIMフリー版や一部キャリア版ではすでに修正済となっています。