2025年以降にリリースされる可能性のある次世代「コンパクト」Xperiaに関して少し気になる情報が見つかりました。
内容としては「ソニーの小型スマートフォンは廃止されていません。しかし、次世代モデルは、10年前のモデルよりもはるかにかさばるだろう」というもの。
まず、ここで気になるのはこの次世代の「コンパクト」Xperiaがどのシリーズを指しているにかという点。
一つ目の可能性としては、Xperia 1シリーズとの相対的なサイズとして「コンパクト」なXperia 5シリーズ。ご存じの方も多いとは思いますが、今年のXperia 5 VIの発売は絶望的で、5シリーズ自体が廃止される可能性もでてきています。
もう一つの可能性としては過去のXperia Z/XZシリーズからの「Compact」やACEシリーズのような5インチ台の「本当のコンパクトモデル」を指しているとも考えられます。
これ、「コンパクト」どちらを指すかによって興味を示すユーザー層も異なることになりそうですが、個人的には後者、昔の「Xperia Compact」の復活の方が受けは良いような気はします。
ちなみにこの次世代小型Xperiaは10年前のモデル並みに「かさばる」とありますが、おそらくこれは最近のモデルと比べてかなり厚みがあるという意味だと思われます。
ただ、Xperia Z/XZ時代のコンパクトモデルも、縦横を小さくした分、他の同世代モデルと比べると厚みはありました。
そういった意味で、ある程度のゴツさというのは気にならないユーザーもー多いのではないかと思います。
コメント
Xperia XZ1 Compactは4.6インチ液晶で幅65mm,高さ129mm,厚み9.5mm(79,657.5㎣)、対してXperia XZ1は5.2インチ液晶で幅73mm,高さ148mm,厚み8.1mm(87,512.4㎣)。
上の通り同世代のXperia XZ1シリーズで比較したが、厚さが1.4mm大きいXZ1 CompactでもXZ1を下回る体積なので、昨今の高性能スマホの技術を小型な本体で実現するには厚みを増やす等の方法しかないと思われる。
因みにランチパックと揶揄されたシリーズであるXperia XZ2 Premiumの厚みは最厚部で11.9mmとなっている。
本体の厚みが増えることで見た目がスマートでは無くなる点がデメリットとして挙がるが、明確なメリットも存在しており、それは昨今の高性能カメラモジュールを
搭載するうえで本体の厚みが大きいと光学設計の余裕が出る点である。
近年のスマホでは望遠レンズに屈曲光学系(ペリスコープ)レンズが搭載されることが多く、本体内で光学プリズムを用いて像を屈折させることでセンサーまでの距離を稼ぐことができる。ただし、これには欠点が存在する。
従来の広角カメラなどのイメージセンサーは画面に水平の状態で基板に実装される。しかし、ペリスコープ機構を用いる場合、一度光学プリズムで屈折する関係上、イメージセンサーは画面に垂直な状態でモジュール実装されてしまう。そのため、望遠カメラのイメージセンサーの縦幅はスマホの厚みによって制限を受けるため大型なセンサーを搭載することができないのが現状だ。
話を本体の厚みのメリットに戻そう。Xperia XZ1 Compactのように本体が分厚いと、ペリスコープ機構を採用しない超広角、広角レンズでもより大きなイメージセンサーと無理のない光学設計が可能になり、ペリスコープ機構を用いた望遠レンズでは1/1.7インチ級の(望遠としては)大型な部類のイメージセンサーを搭載することも可能になると思われます。
他にもAQUOS sense 5Gのような無理な基板設計、AQUOS R6のようにギリギリのレンズ設計をする必要もなくなります。
そのためCompactシリーズのXperiaは、大型な画面が必要なエンタメ用途には特化しにくいですが、本体の厚みを活かした余裕の光学設計かつコンパクトな本体で機動性を高めたカメラスマホとしては向いているかもしれません。
(この案では安くて小さいスマホが欲しいという期待には応えられないですが…)
因みにXperia 1 VIと同じ画面比率で幅をXperia XZ1 Compactに近い64mmとすると、高さは約140.2mmになります。この場合だと厚みは9.6mmくらいが自然でしょうか。