先日、ソニーの2021年度第1四半期の決算についてお伝えした際に、モバイル製品(Xperia)が「主要製品」から外され、「副業」となってしまった、と報じました。
ソニーは数年前に赤字続きだったスマートフォン事業の黒字化を目標にし、実際、昨年度にそれを達成。そのために事業全体を縮小してきたので、Xperiaが「副業」となるのはある意味当然の成り行きというのが一般的な見方でした。
しかし今回、このソニーのモバイル部門が実際の売上、あるいは営業利益という点では以前よりも重要度が増しているという興味深い事実が判明しました。
以下はソニーが最近公開した「統合報告書」の一部。
ご覧のように売上高構成比でXperiaスマートフォンを含む「モバイル・コミュニケーション」は19%と、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)部門の中でテレビ(37%)に次ぐ2番目となっています。
つまり、端的にいえば、Xperiaスマートフォンはソニーのカメラよりもよく売れている、ということに。
一方、1年前の同レポートを見ると:
モバイル部門はカメラよりも売り上げが少なくなっており、この1年でEP&S全体における、Xperiaスマートフォンの売上割合が増えた、ということに。
もちろんこれはソニーの一部門内での話なので、スマホ市場全体でXperiaのシェアが増えた、ということにはなりません。
ただ、こう見ると、Xperiaがソニーの事業の「副業になってしまった」という見方は必ずしも正しくなく、まだXperiaは同社のいわゆる家電・電化製品部門で重要な位置を占めている、と言えそうです。
ソース: SONY
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