日本ではAndroid向けのセキュリティーアプリと知られている「カスペルスキー」。
同社のアンチウイルスソフトについてセキュリティー上の懸念があるという情報がでてきました。
BBCが伝えたもので、これによると今回、ドイツのサイバーセキュリティ当局である連邦情報セキュリティ局、BSIはカスペルスキー社のアンチウイルスソフトを使用しないよう警告を出したとのこと。
BSIによると同社のソフトによりロシアの情報技術企業がスパイされたり、サイバー攻撃を強要されたりする恐れがあるとしてています。
一方、カスペルスキー側はBBCに対し、この警告は「政治的な理由でなされたもの」であり、ロシア政府とは何の関係もないと述べているようです。
なお、BSIは、カスペルスキー製品に現在具体的になんらかの問題があるとは主張していないものの、ウクライナ紛争やEU、NATO、ドイツに対するロシアの脅威は、サイバー攻撃のリスクをもたらすとも述べています。
「ロシアのITメーカーが自ら攻撃活動を行ったり、意に反して標的システムを攻撃させられたり、知らないうちにサイバー作戦の被害者としてスパイされたり、自社の顧客に対する攻撃の道具にされる可能性があります」と警告しています。
カスペルスキーは、ロシア・モスクワに本社を置くコンピュータセキュリティ会社で日本にも支社があります。
また、製品では国内でもAndroidスマートフォン向けのアンチウイルスリティ」を使用しているユーザーは結構多いと思われます。
ただ、今回の警告内容にカスペルキーアプリに関する記述はなく、また、今のところ、このアプリが具体的に何らかの被害をもたらしているという報告はありません。
ただ、この企業自体は良心的な企業だとしても、今のロシア政府をみていると今後何をしでかすかは分からない、といった不安は否めません。
心配な方はロシアーウクライナ問題が落ち着くまでは早めにアンインストールもしくは無効化をしておいた方が良いかもしれません。
ちなみに2017年、トランプ大統領は、米国政府内でのカスペルスキー・ソフトウェアの使用を禁止する法案に署名。
同年、英国の国家サイバーセキュリティセンターも、すべての政府省庁に対して、国家安全保障に関わるシステムにカスペルスキー製品を使用しないよう警告する文書を出すと発表しました。
ソース:BCC
コメント
カスペルスキーが問題視される一方、同じくロシア製なのにDr.Webの話題がないのは個人向けが比較的マイナーだからなのかにゃ?