先日、サムスンのGalaxyスマートフォンに搭載されているネイティブアプリ、Game Optimizing Service (GOS)がゲーム以外のアプリを含む約1万ものアプリの動作をスロットリングの対象リストに入れていることが判明した、という件についてお伝えしました。
この問題、海外でもかなり大きな騒ぎとなっており、サムスンが急遽「修正予定」のコメントを出すなどしていますが、この一連の問題を受け、ベンチマーク測定サイト/アプリのGeekbenchが厳しい措置をとった模様です。
Android Policeが伝えたもので、これによるとGeekbenchは、本日よりGalaxy S22シリーズ全体およびS21、S20、S10など、4世代にわたるGalaxy Sシリーズのデバイスをすべて同サイトから削除する予定と伝えたとのこと。
以下はこれに関するGeekbenchからのコメント:
今週初め、SamsungのGame Optimizing Service (GOS) がゲームやアプリケーションのパフォーマンスを低下させる問題を認識しました。GOS は、アプリケーションの動作ではなく、アプリケーションの識別子を使用してアプリケーションのスロットルを操作(または、スロットルを行わない)決定します。Geekbenchを含む主要なベンチマークアプリケーションは、このサービスによってスロットルされないため、当社はこれをベンチマーク操作の一形態とみなします。
このGOSはあくまでアプリ使用時のCPUのスロットリング、つまり動作制御をするもので、ベンチマークスコア測定時に逆にクロックアップ/ブースとするようなものではありません。
ただ、先にお伝えした通り、1万ものアプリの動作が制御される一方で、ベンチマーク測定アプリだけが制御されないというのは事実上、ベンチマークスコアの意図的な操作、というのが今回の趣旨。
確かに、スロットリング対象のリストにはざっと見ただけでもドコモやauの純正アプリやLINEといった、どう考えてもスロットリングが必要ないアプリも大量に入っており、これは日常に使うほぼすべてのアプリが対象、と言われても文句は言えないような気はします。
なお、Galaxy NoteとAシリーズのモデルについては、テストに影響がないようなので、変更されないままとのこと。
ちなみに先述のようにサムスンは今後のアップデートでGOSで制御するアプリをコントロール可能にするといった対処をすると言われていますが、Android PoliceによるとGeekbenchの現在のポリシーは、問題を修正するパッチが適用された後でも、操作されたデバイスを永久にリスト除外のままになる、とのこと。
つまり、今回削除されたモデルはすべて今後もGeekbench上に再掲載されることはなく、事実上の「永久追放」ということになるようです。
ちなみに過去にGeekbenchから除外された機種は複数ありますが、基本的にはそのほとんどは中国メーカーの機種。
今回、スマホシェアNo.1メーカーのフラッグシップを除外するというのはGeekbenchの「ベンチマーク操作」は容赦しないという厳しい姿勢がよくわかりました。
ソース:Android Police
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