
Nintendo Switch 2向けに報告されている新たな脱獄手法を巡り、ゲームデータの吸い出しに成功したとする情報が浮上しています。対象となったのは「DELTARUNE」のチャプター1~4と、FromSoftwareが開発中の「The Duskbloods」のベータ版です。ただし、データを抽出できたことと、ゲームをエミュレーター上で動作させられることは別であり、現時点では暗号化などの保護を突破する必要があります。
2タイトルのゲームデータを抽出か
海外メディアのNotebookcheckによると、セキュリティー研究者のpepsipu氏が開発した「ns2jb」を利用し、Switch 2向けゲームのデータを抽出したとする報告が出ています。
「DELTARUNE」では、ゲームのファイルやアセットを格納するromfs領域から、チャプター1~4のデータが取り出されたとされています。また、SNS上では「The Duskbloods」のベータ版についても、ファイル構造を示すスクリーンショットが公開されました。
ただし、これらは現時点で報告されている情報であり、抽出されたデータがどの程度利用可能なのか、ゲーム全体を再現できる状態なのかは明らかになっていません。
脱獄によって広がる非公式ソフトや改造の可能性
ns2jbは、Switch 2のファイルシステムに存在する脆弱性を利用するソフトウェアベースの手法です。実行にはプログラミングアプリ「SmileBASIC 4」が利用されていましたが、同アプリは現在、ニンテンドーeショップから配信ページが消えたと報告されています。
この手法によって、非公式アプリの実行やゲームの改造などが可能になるとされています。実際に「マリオカート ワールド」では、独自のキャラクターを追加する改造例も報告されています。
一方、ゲームデータを抽出できたとしても、それだけで不正コピーしたゲームを起動できるわけではありません。Switch 2のゲームをエミュレーターで動作させるには、暗号化などの保護を突破する必要があり、現段階では大きな技術的課題が残されています。
また、ns2jbが動作するとされるのはファームウェア23.0.1までで、それ以降のシステムソフトウェアでも利用できるかは不明です。
任天堂が関係者に連絡したとの報告も
任天堂も、こうした動きに対して対策を進めている可能性があります。
PlayStation 5の脱獄関連でも知られる開発者のGezine氏は、任天堂から連絡を受けたとSNS上で報告しています。同氏は以前、Switch 2向けの別のオフライン環境で動作するユーザーランド脆弱性を発見したとされています。
ただし、任天堂からの連絡内容は明らかになっていません。警告や法的措置の通知だった可能性も考えられますが、現時点では確認できていません。
また、任天堂は「SmileBASIC 4」の配信ページが消えたことについて、脱獄対策との関連を公式に説明していません。別のWebKit関連の脆弱性によって、同アプリを使わずに脱獄手法を実行できる可能性も指摘されています。
ゲームの起動にはさらなる突破が必要
今回の報告は、Switch 2向けゲームの内部データを抽出できる可能性を示すものです。ただし、データの抽出と、暗号化を解除してゲームを起動できる状態にすることには大きな隔たりがあります。
現時点では、Switch 2で大規模な海賊版ゲームの流通やエミュレーターによる動作が可能になったと判断できる段階ではありません。それでも、脱獄手法の進展によってゲームの改造や解析が進む可能性があり、任天堂が今後どのような対策を講じるのか注目されます。
「脱獄」を「脆弱性利用」に改める任天堂の対策表現を慎重にする
