
Apple製品に搭載されるメモリの一部が、初めて米国内で生産される可能性が浮上しています。Appleのメモリサプライヤーである韓国のSK hynixが、Intelが米オハイオ州で建設を計画している半導体工場の活用について協議していると、Reutersが報じました。
現時点では具体的な計画が固まったわけではありませんが、実現すればApple製品の部品サプライチェーンにおける米国内生産の範囲が広がることになります。
SK hynixがIntelのオハイオ工場を活用か
Reutersによると、SK hynixはIntelと、米国内でメモリチップを生産するための協力について協議しているとされています。関係者によれば、SK hynixがIntelのオハイオ州に建設を計画している半導体製造施設の一部を借りる案も検討されているようです。
SK hynixはAppleにRAMやフラッシュメモリを供給しているメーカーの一つです。そのため今回の計画が実現すれば、iPhoneやその他のApple製品に使われるメモリの一部が米国内で製造されることになる可能性があります。
ただし、報道では協議の詳細はまだ限定的で、最終的な契約に至るかどうかは明らかになっていません。
Apple向け半導体の米国生産はすでに一部で実現
Apple製品に使われる半導体の米国内生産そのものは、今回が初めてではありません。
TSMCは米アリゾナ州の工場で半導体を製造しており、Apple向けのチップも生産されています。ただし、米国で利用できる製造プロセスには制約があるため、現時点では比較的古い世代のデバイス向けチップが中心とされています。
一方、今回対象となっているDRAMやNANDフラッシュメモリは、Appleが業界標準の規格を採用していることから、最先端のプロセッサ製造とは事情が異なります。そのため、SK hynixが米国でメモリを生産する場合、Apple製品向け部品の国内製造を進めやすいとみられています。
韓国政府の反応が今後の焦点に
もっとも、計画の実現には課題も残されています。
報道によると、韓国政府が計画に難色を示す可能性があります。台湾でも半導体製造技術の海外移転をめぐる懸念が存在しており、韓国でも比較的先端性の低い製造プロセスであっても、関連技術の国外移転について慎重な対応を求める可能性があるためです。
SK hynixは現時点で具体的な合意には至っていないと説明しています。一方、Intelは今回の報道についてコメントを控えたものの、オハイオ州の施設を開発する計画は引き続き進めているとしています。
Apple製品ではプロセッサだけでなく、RAMやストレージに使われるメモリも重要な部品です。今回の協議が実際の契約や生産につながるかはまだ不透明ですが、実現すればAppleのサプライチェーンにおける米国内生産の新たな動きとなりそうです。


