
Rockstar Gamesの「Grand Theft Auto 6(GTA 6)」の発売が近づくなか、前作「Grand Theft Auto 5(GTA 5)」をAndroidスマートフォン向けに移植する非公式プロジェクトが進められているようです。Nintendo Switch版の非公式移植を手がけた開発者がAndroid版にも取り組んでいることを明らかにしました。ただし、最新のPixelシリーズなど、一部の人気スマートフォンは対応対象外となる可能性があります。
Snapdragon 865以上、8GB RAMが必要
このプロジェクトを進めているのは、mojsoという開発者です。同氏はDiscord上でGTA 5の非公式Android版を開発していることを明らかにしており、先月にはNintendo Switch向けの非公式移植にも取り組んでいました。
公開された最低動作要件によると、Android版GTA 5を動かすには、Snapdragon 865以上のチップセット、8GB以上のRAM、65GB以上のストレージ、Android 13以降が必要になるとされています。
Snapdragon 865は2020年に登場したチップセットですが、GTA 5のような大規模なオープンワールドゲームをスマートフォン上で動作させることを考えれば、意外にも要求スペックは抑えられています。
なお、Snapdragon 865より古いチップセットでも動作する可能性はあるものの、開発者は滑らかなパフォーマンスを保証していません。
Galaxyは対応、Pixel 10・11は非対応の可能性
今回の移植で興味深いのは、単純にチップセットの性能だけで対応端末を決めているわけではない点です。

開発者によると、SamsungのXclipse GPUを搭載する端末は初期リリースからサポートされる予定です。たとえば、Exynos 1480を搭載するGalaxy A55 5Gも対象になるとされています。
さらに、Mali GPUについても将来的に対応する方針が示されています。
一方で、Pixelユーザーにとっては残念な情報があります。開発者は、PowerVR GPUを使用するTensorチップセットについて、今後も対応する予定はないと説明しています。
そのため、Pixel 10シリーズやPixel 11シリーズでは、この非公式版GTA 5をプレイできない可能性があります。また、MediaTekのHelioシリーズもサポート対象外とされており、低価格帯のAndroidスマートフォンでの動作も難しいとみられます。
非公式版だけに安全性には注意が必要
もっとも、このAndroid版を実際にプレイできるようになったとしても、注意すべき点は少なくありません。
Nintendo Switch向けの非公式移植は、2023年に発生したデータ流出によって公開されたソースコードをベースにしていると報じられており、Android版でも同様の手法が使われる可能性があります。
その場合、GTAシリーズの権利を持つTake-Two InteractiveやRockstar Gamesがプロジェクトや配布サイトに対して対応する可能性があり、完成したとしても長期間にわたって安全に入手できるとは限りません。
また、開発者の実績や具体的な開発手法についても不明な部分が残っています。AIを利用したゲーム開発自体は珍しくありませんが、生成されたコードを十分に検証しないまま開発を進めれば、動作性能の低下だけでなく、バグやセキュリティ上の問題につながる可能性があります。
すでに中国の開発者がGTA 5のAndroid版を公開したという情報もありますが、開発の実態やダウンロード先が不明確なことから、現時点でこうしたファイルを入手するのは避けたほうがよさそうです。
現段階では正式なリリース時期も明らかになっていませんが、もしmojso氏のプロジェクトが完成すれば、GTA 5という大型タイトルをAndroidスマートフォンで動かす興味深い技術デモになりそうです。特に、SnapdragonやExynosなど最新世代のモバイル向けGPUが、どこまでオープンワールドゲームを処理できるのかという点でも注目されます。


