
ソニーが、PlayStation Storeで購入したデジタルゲームについて、実際には所有権を得るものではなく、利用ライセンスが提供されるものだと説明しています。現在、この表示方法を巡って米カリフォルニア州で訴訟が起きていますが、ソニーは「合理的な購入者なら理解している」と主張しています。
カリフォルニア州で訴訟に発展
今回の訴訟は、2026年6月に4人のPlayStationユーザーが提起したものです。原告側は、PlayStation Storeでデジタルゲームを購入する際、所有権が移転しないことを購入時点で十分に分かりやすく説明していないと主張しています。
背景にあるのが、2025年1月に施行されたカリフォルニア州法です。この法律では、デジタル商品について販売ではなくライセンスが提供される場合、その事実を購入者に明確かつ目立つ形で伝えることが求められています。
一方、ソニーは利用規約やソフトウェア製品ライセンス契約ですでに説明しており、法的な開示義務は満たしていると反論しています。
ソニーは「デジタルゲームの所有」は成立しないと説明
ソニー側はさらに、デジタルゲームのコピーには物理的な商品と同じ意味での希少性がないため、そもそもデジタル版を購入して所有するという考え方は成立しにくいと説明しています。
つまり、あるユーザーがゲームを購入した後でも、別のユーザーが同じデジタルゲームを購入できる以上、物理的な商品と同じように「誰かが所有したから販売できなくなる」という仕組みではないという考え方です。
ただし、ソニーの説明は長大な利用規約などに記載されており、原告側は購入時に表示される情報だけではライセンスであることが十分に伝わらないと問題視しています。
2028年のディスク終了で問題はさらに大きくなる可能性
今回の主張が注目を集めているのは、ソニーが2028年からPlayStation向け物理ディスクの生産を終了する計画を明らかにしているためです。
物理メディアがなくなれば、ゲームを中古で購入したり、不要になったゲームを売却したりする選択肢も失われます。その結果、PlayStation Storeへの依存度がさらに高まり、デジタルゲームの利用条件や価格をソニーがより強くコントロールすることになるのではないかとの懸念も出ています。
今回の訴訟で原告側が勝訴した場合、PlayStationに限らず、Microsoftや任天堂、PC向けゲームストアなどにも、デジタル商品が所有権ではなくライセンスであることを購入時に明確に表示する対応が求められる可能性があります。
一方でソニー側の主張が認められれば、長い利用規約の中にライセンスに関する説明を記載する現在の方式が、今後も一般的な形として残ることになりそうです。


