Google Maps、米国ではオンタリオ湖を「アメリカ湖」に変更

Google Mapsが、米国のユーザー向けに「オンタリオ湖」の名称を「アメリカ湖(Lake America)」へ変更しました。米国政府による名称変更を受けたもので、同じ場所でも利用する国によって表示される名称が異なる状況になっています。

米国では「アメリカ湖」に

Googleは8月30日、Google Mapsにおけるオンタリオ湖の名称変更について説明しました。

米国からGoogle Mapsを利用すると、これまで「Lake Ontario」と表示されていた名称が「Lake America」に変更されています。一方、カナダでは従来通り「Lake Ontario」と表示されます。

また、米国とカナダ以外の地域では「Lake Ontario (Lake America)」という併記形式になるとGoogleは説明しています。VPNを利用して接続地域を変更することで、それぞれの表示を確認することもできます。

今回の変更は、米国政府による地名変更をGoogle Mapsが反映したものです。米国内の地名データを管理するGNIS(地名情報システム)では、8月27日付でオンタリオ湖の名称が変更されています。

カナダは名称変更を拒否

一方、カナダ政府は「Lake Ontario」という従来の名称を維持する方針です。

カナダのマーク・カーニー首相は、オンタリオという名称には400年以上の歴史があり、カナダの連邦成立や米国の独立宣言よりも古いと説明しています。名称は先住民のウェンダット族の言葉に由来し、「湖は美しい、湖は大きい」といった意味を持つともしています。

このため、同じオンタリオ湖でも、米国から見ると「Lake America」、カナダから見ると「Lake Ontario」という異なる名称が表示されることになります。

Apple Mapsなどは対応せず

競合サービスにも対応の違いが出ています。

MapQuestは名称変更を行わない方針を明らかにしており、今回の変更を皮肉る形で、ユーザーが湖の新しい名前を自由に作れる機能まで用意しています。

Apple Mapsについても、現時点では「Lake America」という名称は表示されていません。

Googleは以前にも、米国政府による名称変更を受けて「メキシコ湾」を「アメリカ湾」とする変更をGoogle Mapsに反映しています。今回も同様に、各地域の政府機関が提供する地名データに基づいて表示を変更するという従来の方針に沿ったものです。

ただし、今回の名称変更を巡っては米国とカナダで対応が分かれており、地名が単なる地図上の表示ではなく、歴史や文化、国家間の認識にも関わる問題であることを改めて浮き彫りにしています。

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