
PC向けメモリ市場で価格上昇が加速しています。これまでDDR5の値上がりが注目されていましたが、最新のサプライチェーン情報によると、旧世代規格であるDDR4やDDR3でも深刻な供給不足が発生しており、2026年第3四半期にはDDR4の契約価格が50%以上上昇する可能性があるようです。
DDR4の契約価格は想定を超える上昇へ
DigiTimesの報道によると、現在もメモリメーカーと顧客の間で契約価格の調整が続いており、特にDDR4 8Gb DRAMの価格は2026年第3四半期に前四半期比で50%以上値上がりする見通しです。
これまで業界では価格上昇率は10~20%程度に落ち着くとの見方もありましたが、実際には供給不足が予想以上に深刻化しており、大幅な値上げは避けられない状況になっているとみられています。
さらにスポット市場ではDDR4 16Gb製品の価格がすでに高騰しており、一部では同容量のDDR5よりも高値で取引されるケースも報告されています。
AI需要がDDR4不足にも影響
DDR4価格が上昇している背景には、主要メーカーの生産方針の変化があります。
Samsung、Micron、SK hynixといった大手メモリメーカーは、より利益率の高いDDR5やAI向けの次世代メモリへ生産能力をシフトしています。その結果、DDR4の供給量が大幅に減少しました。
現在、DDR4の生産を支えているのは台湾のNanya TechnologyやWinbond Electronicsが中心ですが、生産量は世界的な需要を十分に満たせていない状況です。
さらに、DRAMキャッシュを搭載したエンタープライズ向けSSDの需要拡大もDDR4不足に拍車をかけています。AI向けデータセンターの増加に伴い、高性能SSDの需要が伸びており、それに搭載されるDRAMの消費も増加しています。
DDR3も値上がりへ、旧世代メモリ全体に影響
価格高騰はDDR4だけにとどまりません。
DDR5の供給不足から始まった影響は旧世代規格にも波及しており、DDR3や容量の小さいDDR4製品も2026年後半にかけて価格上昇が続くと予想されています。
7月初旬時点の平均価格では、DDR4 4Gb製品は約12.75ドルとなっており、DDR3についても1Gbあたりの価格が上昇傾向にあります。
業界では主要メーカーの生産能力はすでにほぼフル稼働状態にあり、需要に供給が追いついていないことから、この状況は簡単には改善しないとの見方が広がっています。
値上がりは2028年ごろまで続く可能性も
業界関係者の間では、DDR5だけでなくDDR4、DDR3を含むDRAM市場全体で供給不足が続き、価格上昇は少なくとも2028年ごろまで継続する可能性があると予測されています。
特にPC向けメモリはもちろん、サーバーやAI関連機器向けの需要も拡大を続けているため、今後もしばらくはメモリ価格が高止まりする状況が続く可能性が高そうです。
