
シャオミが独自開発する次世代フラッグシップ向けSoC「XRING O3」に関する新たな情報が明らかになりました。2025年に登場した初の本格自社製チップ「XRING O1」の後継となるモデルですが、興味深いことに「XRING O2」を飛ばし、いきなり「XRING O3」という名称で投入される見通しです。
さらに、前世代よりも採用機種を大幅に増やす可能性も指摘されており、シャオミの半導体戦略は新たな段階へと進みつつあるようです。
XRING O2は存在せず、後継はXRING O3に?
シャオミは昨年、自社開発の高性能SoC「XRING O1」を発表し、「Xiaomi 15S Pro」や「Xiaomi Pad 7 Ultra」などに搭載しました。
初のプレミアム向け独自チップでありながら、その性能や電力効率は高く評価され、シャオミが本格的に半導体開発へ参入した象徴的な存在となりました。
そして今回、その後継として準備されているのが「XRING O3」です。
現時点で「XRING O2」の存在を示す情報はなく、何らかの理由でナンバリングを飛ばす形になるとみられています。中国メーカーでは縁起やマーケティング上の理由で名称変更が行われるケースも珍しくなく、シャオミもブランド戦略の一環として新たな命名ルールを採用した可能性があります。
Snapdragon 8 Elite Gen 5と競合へ
XRING O3は、Qualcommの「Snapdragon 8 Elite Gen 5」と競合する性能帯を狙ったチップになるとされています。
ただし、製造プロセスにはTSMCの3nm技術を採用するとみられており、この点ではQualcommやMediaTekの次世代チップより一歩遅れる可能性があります。
というのも、Qualcommの次期最上位SoC「Snapdragon 8 Elite Gen 6 Pro」や、MediaTekの次世代フラッグシップチップは、TSMCの2nmプロセス「N2」を採用すると噂されているためです。
そのため、XRING O3は2026年後半の市場に投入されるチップとしては、製造プロセスの面では1世代前の技術に留まることになります。
一方で、これは必ずしも不利とは限りません。成熟した3nmプロセスを採用することで、製造歩留まりやコスト面でのメリットが期待できるほか、発熱や安定性の最適化も進めやすいという利点があります。
効率性と実用性能は大幅向上か
リーク情報によると、XRING O3はXRING O1から電力効率が大きく改善される見込みです。
特に、中~低クロック帯での性能向上が期待されており、日常的なアプリ操作やマルチタスクなど、実際の利用シーンで体感しやすい進化が実現する可能性があります。
近年のスマートフォン向けSoCは、ベンチマーク上のピーク性能だけでなく、いかに低消費電力で快適な動作を維持できるかが重要視されています。XRING O3も、実用性を重視した方向性で改良が進められているのかもしれません。
折りたたみスマホやEVへの展開も
これまでの情報では、XRING O3は「Xiaomi MIX Fold 5」への搭載が有力視されています。また、XRING O1よりも採用機種が増えるとされ、シャオミ製スマートフォンやタブレットへの展開も拡大する見通しです。
さらに興味深いのは、将来的にシャオミのEVへの搭載も検討されている点です。スマートフォン向けSoCとして培った技術を自動車分野へ応用することで、シャオミ独自のエコシステムをさらに強化する狙いがあるとみられます。
一方で、XRING O3は前世代と同様に中国市場向け製品への採用が中心になる可能性が高く、グローバルモデルへの展開は限定的とされています。ただし、将来的な世代では海外市場向け製品にも採用範囲が広がるとの見方もあります。
発表時期は2026年8月頃が有力視されています。独自チップ開発に本腰を入れるシャオミが、QualcommやMediaTekにどこまで迫れるのか。XRING O3は、同社の技術力を占う重要な存在となりそうです。

