
PlayStation 5の純正コントローラー「DualSense」は、高精細な振動表現であるハプティックフィードバックやアダプティブトリガーなど、他のゲームパッドにはない没入感を実現することで高く評価されています。しかし、PCで利用する場合は大きな制限がありました。
対応ゲームでDualSenseの独自機能をフルに活用するには、有線接続が必須だったのです。
そんな長年の不満を解消するアップデートが、ついに登場しました。ただし、それを実現したのはソニーではありませんでした。
DSXのアップデートでBluetooth接続にも対応
Steamで配信されている有料アプリ「DSX」が、最新のベータ版「v3.2 Beta 01」を公開しました。
今回のアップデートでは、「Virtual DualSense with Audio」機能が追加。これにより、DualSense対応ゲームが出力するネイティブのオーディオ機能やハプティックフィードバックを、Bluetooth接続でも利用できるようになりました。

これまではPCとDualSenseをBluetoothで接続すると、通常の振動機能しか利用できず、DualSenseならではの繊細な振動表現は失われていました。今回の機能追加によって、有線接続に縛られることなく、本来のゲーム体験を楽しめるようになります。
特に、PCをテレビに接続してソファから離れてプレイするユーザーにとっては朗報と言えるでしょう。高価な「DualSense Edge」を使用しているユーザーほど、その恩恵は大きいかもしれません。
ソニー自身は未対応のまま
興味深いのは、この問題がDualSense発売以来、長らく放置されてきたことです。
DualSenseはPS5ではBluetooth経由でも完全な機能を利用できますが、PCでは有線接続が事実上の前提となっていました。PCゲーム市場が拡大する中でも、ソニー自身が公式対応を進める動きはほとんど見られていません。
今回、この制限を取り払ったのはサードパーティ製アプリのDSXでした。PCユーザーの不満を解消したのがソニーではなく外部開発者だったという点は、少々皮肉にも感じられます。
そのほかの機能改善も実施
今回のDSXアップデートでは、Bluetooth対応以外にも多数の改良が施されています。
主な変更点は以下の通りです。
・ホーム画面やLED設定画面などのUI刷新
・プロファイル機能の大幅強化
・ボタンマッピング機能の改善
・Steamを経由せずDSXを起動可能に
・コントローラースキンや表示機能の拡充
・ショートカットやトグル操作の不具合修正
特にボタン割り当て機能は大幅に見直されており、DualSenseやDualShockをPCで細かくカスタマイズしたいユーザーにとって、使い勝手が向上しています。
追加費用は必要だが価値はありそう
DSXはSteamで販売されている有料アプリで、価格は7.99ドルです。
さらに、今回のVirtual DualSense機能を利用するには、仮想DualSense生成機能を含む3.99ドルの追加DLCも必要となります。合計で約12ドルほどの出費になりますが、DualSenseの機能を接続方式に関係なくフル活用できることを考えれば、十分に価値を感じるユーザーも少なくないでしょう。
DualSenseはPCでも高い人気を誇るコントローラーですが、その実力を完全に引き出せる環境は決して整っているとは言えませんでした。今回のDSXのアップデートは、そんなPCゲーマーにとって待望の進化であり、「PCでは二級市民扱い」とまで言われてきた状況にようやく終止符を打つものとなりそうです。

