
ソニーが2023年に発売したフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 V」と「Xperia 5 V」。発売当時は明確な上下関係が存在していましたが、現在の中古・整備品市場では興味深い価格逆転が起きていることが分かりました。
Amazonで販売されている整備済み品の価格を見ると、Xperia 1 Vが63,162円であるのに対し、Xperia 5 Vは63,980円。差額はわずかですが、本来下位モデルに位置付けられていたXperia 5 Vの方が高値で取引されている状況となっています。


発売時は5万円以上の価格差が存在
両モデルが発売された当時、SIMフリーモデルの価格はXperia 1 Vがおよそ19万5,000円、Xperia 5 Vがおよそ14万円でした。
その差は5万円以上あり、Xperia 1 Vはソニーの最上位モデルとして位置付けられていました。
実際、スペック面でも両者には明確な違いがあります。
Xperia 1 Vは可変式ペリスコープ望遠カメラを搭載するほか、メモリ・ストレージ構成も12GB RAM+256GBストレージが標準仕様です。一方のXperia 5 Vは望遠カメラを省略し、8GB RAM+128GBストレージという構成でした。
搭載チップはいずれもSnapdragon 8 Gen 2ですが、総合的なスペックではXperia 1 Vが上位に位置することは間違いありません。
他世代では見られない異例の価格逆転
興味深いのは、この現象がXperiaシリーズ全体で見ても珍しいケースであることです。
例えば前世代のXperia 1 IVとXperia 5 IVでは、現在でもXperia 1 IVの方が1万円以上高い価格帯で流通しています。
通常であれば、より高性能な1シリーズの方が中古市場でも高値を維持する傾向があります。そのため、Xperia 5 VがXperia 1 Vを上回る価格で販売されている状況はかなり異例と言えるでしょう。
「最後のXperia 5」が価格に影響?
この背景として考えられるのが、Xperia 5シリーズの将来です。
ソニーはXperia 5 V以降、後継モデルとなるXperia 5 VIやXperia 5 VIIを投入しておらず、事実上シリーズが終了したとの見方が広がっています。
もし今後も新しいXperia 5シリーズが登場しなければ、Xperia 5 Vはシリーズ最終モデルという位置付けになります。
さらに近年のスマートフォン市場では大型化が進んでおり、ハイエンド性能を比較的コンパクトな筐体に収めたモデルは貴重な存在になりつつあります。
Xperia 5 Vは6.1インチディスプレイを採用しながらSnapdragon 8 Gen 2を搭載した数少ないコンパクトフラッグシップであり、その希少性を評価するユーザーが増えている可能性もあります。
コンパクト派の需要が価格を支えている可能性
中古市場では単純なスペックだけでなく、代替機種の有無も価格形成に大きく影響します。
現在のAndroid市場では、小型かつハイエンドという条件を満たすモデルは非常に少なく、Xperia 5 Vの後継機も存在しません。そのため、コンパクトモデルを求めるユーザーが中古市場へ流れ、価格を押し上げている可能性があります。
