
PCパーツ市場でメモリ不足と価格高騰の影響が広がる中、今度はマザーボードメーカーにも深刻な影響が及び始めているようです。海外メディアの報道によると、自作PC市場の縮小を背景に、2026年は複数の主要メーカーが厳しい状況に直面する可能性があるとされています。
自作PC需要の低迷でマザーボード販売も減速
近年のPCパーツ市場では、RAMやSSD、GPUなどの価格上昇が続いています。特にメモリ不足を発端とした供給不安は長期化しており、ユーザーのPC自作意欲を大きく冷やしている状況です。
マザーボード自体は、GPUやメモリほど急激な値上がりをしているわけではありません。しかし、自作PCを組むユーザーが減少すれば、当然ながらマザーボードの需要も落ち込むことになります。
今回の報道では、ASUSやMSI、ASRockといった主要ブランドも、この影響を避けられていないと指摘されています。
ASUSの出荷台数は前年から大幅減との情報
中でも注目されているのがASUSの出荷台数です。
報道によると、ASUSは2025年に約1500万枚のマザーボードを出荷していましたが、2026年は約500万枚規模まで減少する見込みとされています。
もしこの数字が事実であれば、出荷量は前年比で約3分の1まで縮小する計算になります。
ASUSは世界最大級のマザーボードメーカーとして知られているだけに、その同社ですら大幅な減速を避けられないのであれば、中小メーカーにとってはさらに厳しい市場環境になる可能性があります。
AI需要拡大がPCパーツ価格にも影響
背景の一つとして挙げられているのが、AI関連需要の急拡大です。
近年は生成AI向けデータセンター投資が急増しており、高性能メモリや各種半導体部材の需要が一気に高まりました。その結果、コンシューマー向けPC市場にも供給不足やコスト上昇の影響が波及しているとみられています。
特にSamsungをはじめとする半導体メーカー各社は、部材コストの高止まりや供給制約が2027年にかけても続く可能性を示唆しており、PCパーツ価格が短期間で大きく下がる可能性は低そうです。
PC自作市場はしばらく厳しい状況が続く可能性
現在のPC市場では、完成品PCを選ぶユーザーの増加に加え、パーツ価格の高騰によって「自作するメリット」を感じにくくなっている側面があります。
特にハイエンドGPUや大容量メモリは価格負担が非常に大きく、以前のように気軽に最新構成へアップグレードしづらくなっています。
こうした状況が続けば、マザーボードメーカー各社の競争はさらに激化し、一部ブランドでは事業縮小や市場撤退といった動きが出てきても不思議ではないかもしれません。
