
世界のテレビ市場で長年トップを維持してきたSamsungが、競争環境の変化に対して自信を示しています。とくに最近話題となっているTCLとSonyのテレビ事業を巡る動きについても、大きな脅威にはならないとの見方を明らかにしました。
TCLとソニーの連携にも余裕の構え
TCLがソニーのテレビ事業において過半数の株式を取得したことで、両社の連携強化が注目されています。技術力に強みを持つTCLと、プレミアムブランドとしての価値を持つソニーが組むことで、競争力が一段と高まるとの見方もあります。
しかしサムスン側は、この動きに対して冷静です。同社の映像ディスプレイ部門トップは、ソニーの年間出荷台数が自社の約10分の1規模にとどまる点を指摘し、単純な統合だけでは市場に大きな変化は起きにくいとの認識を示しています。
市場シェアでは依然トップも、出荷台数では接近
調査会社のデータによると、サムスンはテレビ市場の売上ベースで約29%のシェアを持ち、プレミアム分野では50%を超える圧倒的な存在感を維持しています。
一方で出荷台数ベースでは差が縮まりつつあり、サムスンが約15%、TCLが約13%と接近。2025年末には一時的にTCLがサムスンを上回る場面もあったとされ、量の面では競争が激化していることがうかがえます。
技術力とブランドで対抗可能と強調
サムスンは、単なる技術競争だけでなく、製品の完成度やブランド力を含めた総合力で競争できると強調しています。TCLとソニーの連携による相乗効果は認めつつも、自社単独でも十分に対抗可能との姿勢です。
ワールドカップが市場回復の追い風に
テレビ市場全体としては、2026年6月から7月にかけて開催されるFIFA World Cup 2026が需要拡大のきっかけになると見られています。こうした大型イベントは買い替え需要を喚起する傾向があり、市場回復の追い風となりそうです。
サムスンは引き続きプレミアム市場での優位性を武器に、競争激化の中でも主導的な立場を維持できるかが注目されます。一方で、TCLとソニーの連携がどこまで実効性を持つのか、今後の市場動向から目が離せません。

