ソニーのXperiaだけが守り続けたmicroSDが他メーカーでも復活の兆し?DRAM価格の急騰が背景に

スマートフォンから姿を消しつつあるmicroSDカードスロットが、ここへ来て“復活”する可能性が浮上しています。大手メーカー各社が外部ストレージ対応を再び検討しているとの噂が中国サプライチェーンから聞こえてきました。

DRAM価格の急騰が、流れを変え始めた

ここ数年、スマートフォンの内蔵ストレージは大容量化したものの、価格は年々上昇しています。その背景にあるのが、世界的に続くDRAM価格の急騰です。2025年に入り価格上昇は一段と加速し、12GBのLPDDR5Xは年初の約2倍にあたる70ドル前後まで高騰したとされています。

一部メーカーはこのコスト増を吸収できず、出荷価格に転嫁せざるを得ない状況です。サムスンですら、モバイル部門へのメモリ供給を四半期ごとの契約に切り替え、価格リスクを最小限に抑えようとしているほどです。

microSDスロット“復活案”が検討される理由

こうした中、スマホメーカーにとって有効なコストコントロール策として注目されているのが、microSDカードスロットの再搭載です。

ユーザーがストレージ容量を後から自由に追加できれば、メーカー側は比較的安価な“下位ストレージモデル”を中心に展開できます。高騰し続けるDRAMの採用量を抑えながらも、ユーザー満足度を維持できるというわけです。

さらに最近のmicroSD Express規格に対応すれば、転送速度のボトルネックもほぼ解消されます。たとえばSamsungの512GB microSD Express「P9 Express」は800MB/s対応で、価格は約75ドル。Appleが内部ストレージを256GBから512GBに増やす際に200ドルを上乗せすることを考えると、依然として外部メモリのコスパは圧倒的です。

ハイエンドでmicroSD対応は「絶滅寸前」 唯一の生き残りはXperia

現在、市場のハイエンドモデルでmicroSDカードスロットを搭載しているのは、実質的にソニーのXperiaシリーズだけとなっています。サムスンやシャオミはもちろん、ASUSのZenfoneでさえ外部ストレージ対応を廃止した今、Xperiaは“外部メモリ派ユーザーの最後の砦”と言っても過言ではありません。

ミッドレンジでも非搭載化が急速に進んでおり、「外部メモリ」が欲しければXperia一択という状況が長く続いていました。それだけに、もし主要メーカーがmicroSDスロットを再び採用するなら、業界としては大きな転換点になります。

「再搭載」が実現するとしたらいつ?

ただし、すでに製造ラインに入っている2026年前半モデルを急遽作り直すことは難しいと見られています。再びmicroSDスロットを採用する動きがあるなら、2026年後半以降の新モデルが有力です。

各ブランドがどこまで本気で復活を考えているのかは不透明ですが、部品価格の高騰が続く限り、この流れが加速する可能性は十分にあります。


今では“希少機能”と化したmicroSDスロットですが、ユーザーの選択肢を広げるという点では依然として魅力的です。ストレージ価格の上昇が続く今、メーカー側がこのカードを再び切るのか、今後の動向に注目が集まっています。

ソース

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