
― ディスプレイやカメラは据え置きも、最大1TBストレージ&大容量バッテリーを搭載
Googleが次期フラッグシップスマートフォン「Pixel 10 Pro」と「Pixel 10 Pro XL」のスペック情報を正式に公開しました。先日明らかになった無印Pixel 10に続き、今回のProシリーズも詳細が出そろったことで、全体像が見えてきました。
目立った仕様変更はないものの、一部ではユーザー体験の向上につながる進化も見られます。
ディスプレイ仕様は継続、最大輝度3000ニトのLTPO OLED
Pixel 10 Proは6.3インチ、Pixel 10 Pro XLは6.8インチのディスプレイを搭載。いずれもLTPO技術による1〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応し、最大輝度は3000ニトと非常に明るく、屋外でも高い視認性が期待できます。
前面・背面のガラスにはCorningの「Gorilla Glass Victus 2」を採用しており、耐久性にも配慮されています。
内部スペック:Tensor G5+16GBメモリ、最大1TBストレージ
両モデルとも最新のGoogle製チップセット「Tensor G5」と16GBの大容量RAMを搭載。ストレージ構成は以下の通りです。
- Pixel 10 Pro:128GB / 256GB / 512GB / 1TB
- Pixel 10 Pro XL:256GB / 512GB / 1TB(128GBモデルは非搭載)
Pixel 9 Proと同様に、1TBモデルは一部カラーでのみ提供される可能性があります。なお、XLモデルの128GBモデル廃止は、価格の引き上げを正当化する意図があるとみられ、AppleがiPhone 15 Pro Maxで行った戦略と似た手法です。
カメラ構成は据え置き、マクロ性能は向上
カメラに関しては、昨年のPixel 9 Proシリーズから大きな変更はなく、以下の構成が継続されます。
- メイン:50MP
- 超広角:48MP(マクロ対応)
- 望遠(5倍):48MP(マクロ対応)
- フロントカメラ:42MP
今年は、超広角と望遠の両方がマクロ撮影に対応します。特に望遠カメラは光量の確保に優れた設計となっており、マクロ撮影時の描写力向上が期待されます。ただし、最短撮影距離は望遠で約10cm、超広角で約2cmと異なるため、シーンによって使い分けが必要です。
XLモデルは史上最大のバッテリー容量に
バッテリー容量にも注目です。Pixel 10 Proは4870mAhと、無印Pixel 10よりわずかに少なくなっています。これは、Proモデルに大型のベイパーチャンバー(気化冷却機構)が搭載されることが理由と考えられます。
一方、Pixel 10 Pro XLはシリーズ史上最大となる5200mAhバッテリーを採用。さらに、充電速度も向上しており、有線ではProが29W、Pro XLが39Wに対応。ワイヤレス充電は新規格Qi2によって15Wが可能となります。
注目ポイントは「洗練された完成度」
Pixel 10 Proシリーズは、劇的な進化こそないものの、全体的にバランスの取れた完成度を見せています。特にマクロ撮影の強化や大容量ストレージ、バッテリー性能の向上など、使い勝手を左右する要素にしっかりと手が入れられています。
正式な発売日や価格の発表が待たれるなか、今年もPixelシリーズは安定した人気を維持しそうです。今後の続報にも注目が集まります。