
Googleが開発者イベント「Google I/O」で、検索エンジンの大規模刷新を発表しました。これまでの「キーワードを入力してリンク一覧を探す」という検索体験から大きく方向転換し、AIがユーザーの意図を理解して能動的に動く新しい検索体験へと進化します。
今回のアップデートでは、新たに「Gemini 3.5 Flash」が検索の標準モデルとして採用され、検索窓そのものの役割も大きく変化。テキストだけでなく、画像や動画、ブラウザタブまで組み合わせて質問できるなど、従来のGoogle検索とはかなり異なる仕組みになっています。
検索窓が「会話型AI」へ進化
最も大きな変化となるのが、検索ボックスの刷新です。
従来のGoogle検索では、短いキーワードを入力して検索するのが基本でしたが、新UIでは入力欄が動的に拡張され、長文で細かい条件を書き込めるようになります。

さらに、テキストだけでなく以下のような複数形式の情報を同時に扱えるとのこと。
- 画像
- 動画
- ファイル
- Chromeタブ
- テキスト入力
たとえば、気になる商品の写真をアップロードしつつ、比較したい条件を文章で追加する、といった使い方も可能になるようです。
また、AIによる検索結果の要約画面では、そのまま会話形式で追加質問も可能。従来のように毎回検索し直す必要がなく、文脈を維持したまま深掘りできる点も特徴です。
AIエージェントが24時間情報収集
今回の発表では、「Search Agents」と呼ばれる常駐型AI機能も明らかにされました。

これは、ユーザーの代わりにAIが継続的にWebを巡回し、条件に合う情報を探し続けるというものです。
たとえば部屋探しの場合、
- 予算
- エリア
- 間取り
- 設備条件
などを設定しておけば、条件に一致する新着物件が掲載されたタイミングで通知してくれるとのこと。
さらにニュースサイトやSNS、ブログなども横断的に監視できるとされており、かなり広範囲な情報収集を自動化できそうです。
飲食店予約や問い合わせもAIが代行
ローカル検索機能も強化されます。

Googleによれば、新しい検索AIは店舗の空き状況確認や予約導線の表示だけでなく、場合によってはユーザーの代わりに店舗へ連絡する機能まで備えるとのこと。
これにより、
- レストラン予約
- 修理業者の手配
- 各種問い合わせ
といった作業を、検索画面からそのまま進められる可能性があります。
検索結果内で「ミニアプリ」を自動生成
今回かなり異色なのが、「Google Antigravity」と呼ばれる新機能です。
これはGemini 3.5 Flashの処理能力を利用し、検索結果内で専用UIや簡易アプリを自動生成する仕組みとされています。
たとえば、
- 引っ越し準備
- ダイエット管理
- 旅行計画
- トレーニング記録
などのテーマに対し、地図・天気・レビュー・予定管理などを組み合わせた専用ダッシュボードをAIがその場で構築してくれるとのこと。
従来の「情報を探す検索」から、「作業そのものを支援する検索」へと変わりつつある印象です。
Gmailや写真とも連携へ
Googleは「Personal Intelligence」機能の拡大も発表しました。
これはGmail、Googleフォト、Googleカレンダーなどと連携し、ユーザーの状況や予定を踏まえた検索支援を行う仕組みです。
たとえば、
- 過去のメール内容
- 旅行予定
- 保存写真
- スケジュール
などを参照しながら、より個人向けに最適化された回答を生成できるようになります。
なお、Googleは共有範囲についてユーザー側で管理できると説明しています。
今回の刷新は、単なる検索機能の改善というより、「Google検索そのものの再定義」に近い内容と言えそうです。これまでの検索エンジンという枠を超え、AIアシスタントと統合された総合プラットフォームへ進化しようとしているのかもしれません。

