
ソニーモバイルが2025年モデルとして投入したフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VII」。国内では先日一斉に販売が開始され、一部モデルが早くも入荷待ちとなるなど、近年のXperiaシリーズとしてはまずまずのスタートを切った印象です。
しかしその一方で、一部のユーザーから気になる不具合の報告が上がってきています。それは、「バッテリー残量があるのに突然電源が落ちてしまう」というものです。
電池残量が十分でも突然シャットダウン?
SNS上では、X(旧Twitter)のユーザーから「充電が30%以上残っていたにもかかわらず、突然Xperia 1 VIIの電源が落ちた」といった報告が複数見られます。
こうした症状は、スマートフォンの内部に異常が発生した際の安全装置的な挙動であることも多く、一昔前まではXperiaに限らず様々な機種で見られました。しかし、最近ではハード・ソフトの最適化が進み、フラッグシップモデルでのこうした報告は減少傾向にあります。
過熱による自動シャットダウンの可能性も
この不具合の原因として、端末の過熱が関係している可能性も指摘されています。別のユーザーは、端末を冷却して充電器に接続したところ、正常に再起動できたと報告しています。
また、「シャットダウンまでには至っていないものの、使用中に本体が異常に熱くなる」といった報告も複数確認されています。
これらの報告が事実であれば、発熱がトリガーとなって自動的に電源が落ちる、いわゆるサーマルシャットダウンが発生している可能性も考えられます。
スロットリングが早いにもかかわらず…
Xperia 1 VIIはSnapdragon 8 Gen 3 Elite(グローバル名:Snapdragon 8 Gen Elite)を搭載していますが、海外の複数レビューでは「他の同チップ搭載機と比べてスロットリング(熱による性能抑制)が早く発動する」との指摘も受けています。
そのためベンチマークスコアも若干控えめとなっており、「熱を抑えた代わりに性能を少し犠牲にしている」と見る向きもありました。しかしそれにもかかわらず、実際に発熱や電源落ちといったトラブルが報告されているのは、やや気になる点です。
今後の対応に注目
現時点では、この「突然のシャットダウン」や「異常発熱」が一部個体に限られた問題なのか、あるいはソフトウェア的なバグなのかは明らかになっていません。
ただし、発熱が原因の一時的な挙動である場合は、今後のファームウェアアップデートなどで改善される可能性もあります。
今後、ソニーがこの問題をどのように受け止め、対応していくのか注目されます。特にXperia 1 VIIは、Xperiaシリーズの復調を担う期待のモデルだけに、ユーザーからの信頼維持が求められます。