
次世代スマートフォンの通信性能を左右する5Gモデムの進化が、いよいよ新たなステージに突入します。Qualcommが最新の5Gモデム「X85」を発表し、その圧倒的な通信速度と省電力性能が話題となっています。
このX85モデム、2026年モデルのGalaxy S26 Ultraに搭載される可能性が高く、通信業界の勢力図に変化をもたらすかもしれません。
Qualcommの最新5Gモデム「X85」がもたらす進化
より高速で安定した通信を実現
QualcommがMWC 2025で発表した「X85 5Gモデム」は、前世代のX80から大幅な進化を遂げています。
- 最大ダウンロード速度:12.5Gbps
- 最大アップロード速度:3.7Gbps
- 400MHzの広帯域対応
これにより、5G通信の速度が飛躍的に向上し、ストリーミングやクラウドゲーム、リモートワークの快適さが一段と高まるでしょう。
AIがもたらす省電力性能とスマートな通信
X85にはAIアクセラレーターが内蔵されており、AIを活用することで従来のモデムよりも30%高速にタスクを処理できます。この技術により、バッテリー消費を抑えながら、より安定した通信が可能となります。
さらに、AIによる5G最適化機能として、以下のような利点が期待されています。
- モバイルゲームの通信遅延を軽減
- デュアルSIMの自動最適化
- 位置情報の精度向上
この進化によって、通信品質を向上させつつ、スマートフォンのバッテリー寿命も伸ばすことが可能になります。
Galaxy S26 Ultraへの搭載は確実か?
現在のGalaxy S25 Ultraには「X80モデム」が搭載されていますが、バッテリー消費の面でAppleの「C1モデム」(iPhone 16eに搭載)に後れを取っているとの評価もあります。
しかし、X85は省電力性能を向上させたことで、Galaxy S26 Ultraに搭載されれば、Appleに対抗できる強力な武器となるでしょう。
特に、AppleのC1モデムはmmWave(ミリ波)に対応していないという弱点があります。一方、QualcommのX85はmmWaveにも対応しており、5Gの真価を最大限に発揮できる点が大きな強みです。
スマートフォンを超えた幅広い活用も視野に
X85はスマートフォンだけでなく、PC、IoT機器、さらには自動車や鉄道などの大規模システムにも適用可能です。これにより、単なるモバイル通信の向上にとどまらず、より広範な分野での通信革新が期待されます。
2026年の5G戦争、Qualcommが主導権を握るか
Qualcommが発表したX85モデムは、通信速度、省電力性能、AI機能のすべてにおいて次世代の基準を引き上げる存在になりそうです。
Galaxy S26 Ultraにこのモデムが採用されれば、Appleとの5G競争はさらに激化し、2026年のスマートフォン市場は新たな展開を迎えるでしょう。今後の続報に注目です。