スマートフォンのカメラ性能評価で知られるDXOMARKがSamsung Galaxy S25 Ultraのカメラテスト結果を発表しました。しかし、その評価は意外なものとなり、期待を裏切る形となりました。
Galaxy S25 Ultra、ランキング24位に沈む
DXOMARKの総合スコアによると、Galaxy S25 Ultraのカメラは148ポイントを記録し、同サイトの評価では歴代24位という低い順位にとどまりました。このスコアは、2022年発売のiPhone 14 ProやiPhone 14 Pro Max、そしてMotorola Edge 50 Ultraと同レベルに位置づけられることを意味します。最新のフラッグシップモデルでありながら、約2年以上前のスマートフォンと同等の評価という結果は、多くのユーザーにとって驚きかもしれません。
ライバル機に圧倒的な差をつけられる
特に衝撃的なのは、ライバル機とのスコアの差です。現在DXOMARKでトップ評価を獲得しているのはHuawei Pura 70 Ultra（163ポイント）であり、それに続くのがGoogle Pixel 9 Pro XL（158ポイント）やHONOR Magic6 Pro（158ポイント）といったハイエンドモデルです。さらに、Appleの最新機種iPhone 16 Pro（157ポイント）やOPPOのフラッグシップモデルも高評価を獲得しています。
一方、Galaxy S25 Ultraのスコアは、なんと2023年モデルのPixel 8（148ポイント）にも及ばないという結果に。最新のハイエンドモデルでありながら、2世代前のミッドレンジ寄りの機種にすら劣るのは、Samsungにとっては手痛い評価と言えるでしょう。
Galaxy S25 Ultraのカメラ、何が評価されたのか？
DXOMARKのテストでは、Galaxy S25 Ultraのカメラが持ついくつかの強みも挙げられています。
- ズーム撮影（特に望遠時）のディテール再現
- 明るい環境での動画撮影における良好な露出と広いダイナミックレンジ
- 多くの状況での静止画・動画のディテール再現の良さ
- 標準的な環境での自然な肌の色再現
- 明るい環境や屋内での動画撮影時のホワイトバランスの安定性
特にズーム性能の高さは、Samsungがこれまで強みとしてきた部分でもあり、今回のモデルでもその点は健在であるようです。
しかし弱点の方が目立つ結果に…
一方で、評価を下げる要因となった問題点も多く指摘されています。
- 動画撮影時のオートフォーカスの不安定さ
- 動画撮影時の露出適応の問題
- 低照度環境での動画撮影時のノイズの多さ
- 明暗差が大きい場面や低照度環境での写真撮影時のノイズ発生
- ホワイトバランスの乱れが時折発生（特に暗所）
- ポートレート（ボケ）モードでの作動不良が見られることがある
特にオートフォーカスの不安定さやノイズの発生は、フラッグシップモデルとしては大きなマイナスポイント。低照度環境での画質の不安定さが、ランキングを大きく下げる要因となったようです。
Galaxy S25 Ultra、カメラ性能での評価は厳しい？
Samsungのフラッグシップモデルといえば、毎年カメラ性能においても業界トップクラスの評価を受けることが多かっただけに、今回のDXOMARKの結果は予想外のものとなりました。特に、Pixel 9 ProやiPhone 16 Proといったライバル機に大きく差をつけられた点は、今後の販売戦略にも影響を及ぼすかもしれません。
なお、ディスプレイに関しては高評価を受けているようですが、スマートフォンのカメラ性能を重視するユーザーにとっては、今回の評価は少々残念なものとなったと言えそうです。
