
Google検索がかつてのような信頼を得られなくなっている――そんな兆候が最新の調査結果から浮かび上がってきました。Vox Mediaの調査によると、42%のユーザーが「Google検索は以前よりも役に立たなくなった」と感じていることが判明しました。また、若年層を中心にAIツールやSNSを情報収集の手段として利用する人が増えており、検索のあり方が大きく変わりつつあります。
検索エンジンよりも「コミュニティ」や「AIツール」に頼る時代へ
今回の調査では、55%の回答者がGoogleなどの検索エンジンよりも「自分のコミュニティ(オンラインフォーラムや知人など)」を情報源として信頼していると答えました。さらに、52%がAIチャットボットやTikTokのような代替プラットフォームを利用しているとのこと。
特に若い世代ではこの傾向が顕著で、Z世代の61%、ミレニアル世代の53%がAIツールをGoogle検索の代わりに使用していることが分かりました。
Google検索の質に対する不満が増加
Google検索のユーザーが不満を感じるポイントとして、次のような結果が出ています。
- 76% が「Googleのショッピング検索結果の4分の1以上が広告(スポンサード・プロモーション)だ」と回答
- 66% が「検索結果の情報の質が低下し、信頼できる情報を見つけるのが難しくなった」と指摘
- 広告の多さについては、わずか14%しか「有益だ」と感じていない
これは、Googleが広告収益を優先するあまり、検索体験の質が損なわれていると感じるユーザーが増えていることを示しています。
「検索」の概念が変わる? AIとSNSの台頭
調査結果をまとめたThe Vergeのレポートでは、次のような分析がなされています。
「Googleのような従来の検索エンジンやSNSは、信頼性や透明性の低下により急速に影響力を失っている。代わりに、多くの人々がAIチャットボット、特定のコミュニティ、TikTokのようなプラットフォームに流れている。これは検索のあり方が大きく変わる転換点となるかもしれない。」
Googleはここ数年、AI検索や生成AIの導入を進めていますが、検索結果の広告過多や質の低下がユーザーの信頼を揺るがせている可能性があります。検索の未来は、AIやSNSを中心に再構築されていくのかもしれません。