
Appleが開発中と噂されていた折りたたみ式iPhoneが、ついに大きな進展を見せています。最新の報道によると、従来の折りたたみスマートフォンに見られる「画面の折り目(クリース)」を完全に解消する技術を確立したとのこと。これは、SamsungやHuaweiをはじめとする既存メーカーが抱えていた課題を解決する画期的な進化となりそうです。
「折り目なし」にこだわるAppleの戦略
韓国のETNewsによると、Appleは現在、折りたたみiPhoneの部品サプライヤーの選定を最終段階に進めており、4月までには決定する見込み。これにより、年内には部品の大量生産が始まり、いよいよ製品化へと動き出すことになります。
業界関係者の話では、Appleは「コストを度外視してでも折り目を完全になくす」ことを決定。新たな素材特性を開発し、画面が滑らかに見えるようにすることで、他社製品との差別化を図る戦略のようです。
これまで折りたたみスマートフォンのディスプレイは、ヒンジ部分にどうしてもシワが残るのが避けられず、特にSamsungやHuaweiのデバイスでも「折り目の見えにくさ」は改良されてきたものの、完全に解消するには至っていません。もしAppleが本当に「折り目ゼロ」を実現できたなら、折りたたみスマートフォン市場での競争優位性は圧倒的なものになるでしょう。
Samsungが独占供給—ディスプレイとヒンジの進化
折りたたみiPhoneのOLEDディスプレイはSamsung Displayが独占供給する予定。Samsungは折りたたみOLEDディスプレイの量産技術において世界をリードしており、Apple向けに特別なディスプレイを開発していると報じられています。

また、ディスプレイの表面には、耐久性の高い超薄型ガラス(UTG)が採用される見込みで、これを提供するのは米国企業Corning。CorningはiPhoneのディスプレイ用に強化ガラス「Ceramic Shield」を供給している企業でもあり、その技術が折りたたみiPhoneにも活かされることになりそうです。
さらに、折りたたみスマートフォンにおいて最も重要なヒンジ部分については、MacBook Proのヒンジ供給を行っていた米国企業Amphenolが最有力候補とされています。Appleはヒンジ構造に徹底的にこだわることで、耐久性とスムーズな開閉を実現しようとしているようです。
2026年後半に発売か—ディスプレイサイズや形状も独自仕様
ETNewsの報道では、Appleは2026年後半の発売を目指しているとされています。また、BloombergのMark Gurmanも「Appleは現在、2026年のリリースに向けて最終的な開発を進めている」と報道しており、著名アナリストMing-Chi KuoやJeff Puも同様の予測を発表しています。
さらに、中国の著名リーカーDigital Chat Stationによると、折りたたみiPhoneは5.49インチの外部ディスプレイと、開いた状態で7.74インチの内部ディスプレイを搭載すると言われています。また、その画面比率は「これまでにない新しいアスペクト比」になるとのことで、先日発表されたOppoのFind N5よりも外部ディスプレイは短く、横幅が広いデザインになる可能性があるとのこと。
もしこれらの情報が正しければ、Appleの折りたたみiPhoneは単なる「フォルダブル版iPhone」ではなく、独自のアプローチで設計された全く新しいカテゴリーのデバイスとなるかもしれません。Appleがどのようなユーザー体験を提案してくるのか、今後の正式発表が待ち遠しいですね。