
GoogleのAIアシスタント「Gemini」がPixelに搭載されてから半年が経過しました。この間、Geminiは継続的にアップデートされ、より便利で賢いアシスタントへと進化しています。今回は、Googleが紹介する6つの最新の進化ポイントを見ていきましょう。
1. より賢く、より素早く – AIモデルの進化
Geminiには、新たなAIモデル「Gemini 2.0」シリーズが導入されました。用途に応じて3つのバージョンが用意されており、「2.0 Flash」は日常的なタスクに、「2.0 Flash Thinking」は複雑な質問に対応、「2.0 Pro」はプログラミングや数学などの高度な処理を得意としています。1月には最新の「2.0 Flash」がデスクトップとモバイル向けに提供され、回答速度と精度が向上しました。
さらに、画像生成AI「Imagen 3」も導入され、より鮮明で構図の優れた画像を生成できるようになりました。フォトリアルな描写からアニメ調のイラストまで、多彩なアートスタイルに対応しています。
2. マルチモーダル対応でより柔軟な会話が可能に
1月から「Gemini Live」がマルチモーダル対応となり、会話の幅が大きく広がりました。Gemini Liveは、テキスト入力に加えて、画像やファイル、YouTube動画を使って会話を進められる機能です。例えば、庭に植えたい植物の写真を撮って「この環境で育つ?」と聞いたり、料理のチュートリアル動画を共有して「レシピを倍量にする方法を教えて」と相談したりできます。より直感的に、実用的なサポートが受けられるようになりました。
3. リサーチからレポート作成まで – 「Deep Research」機能の追加
昨年12月に「Deep Research」という新機能が追加されました。これは、Geminiが複数のウェブサイトを検索し、必要な情報をまとめたレポートを作成する機能です。例えば、都市ごとの住宅ローン金利を比較したり、最適な車選びをサポートしたりといった用途で活用できます。レポートには出典リンクも付いており、追加情報を求めたり内容を編集したりすることも可能です。この機能は、現在モバイル版Geminiアプリでも利用できるようになっています。
4. どこでも使えるGemini – ロック画面でも対応
AIアシスタントは、必要なときに素早く使えることが重要です。Geminiは、スマートフォンのロック画面でも質問に答えられるようになりました。これにより、ロックを解除せずに手軽に情報を取得できるようになり、よりスムーズなユーザー体験が実現されています。
5. 拡張機能でスマートホームにも対応
この半年間で、Geminiはさまざまな拡張機能(エクステンション)に対応しました。特に、Google Homeとの連携により、Pixelから直接「電気を消して」「テレビをつけて」といった音声操作が可能になっています。さらに、Geminiを使って連絡先や店舗に電話をかけたり、メッセージを送ったりすることも可能になりました。新しく追加された「ユーティリティ」拡張機能では、アラームの設定、デバイス設定の変更、カメラの起動などもGemini経由で実行できます。現在、Googleカレンダー、Googleタスク、Spotifyなどのアプリと連携しており、今後さらに対応アプリが増えていく予定です。
6. 使いやすさを向上させるデザインリニューアル
今年初め、Geminiのインターフェースが大幅に刷新され、より直感的に使えるようになりました。新しいデザインでは、シンプルなレイアウトを採用し、ユーザーが迷わずGeminiを活用できるようになっています。Pixelでは、電源ボタンの長押しや「Hey Google」と呼びかけるだけで、スムーズにGeminiを起動できるようになりました。
Geminiは、この半年で大きく進化を遂げ、より実用的でパワフルなAIアシスタントへと進化しました。Googleは今後もGeminiの機能を強化し、スマートフォンの使い勝手を向上させることを目指しています。今後のアップデートにも期待が高まりますね。