
半導体メーカーのMediaTekが、新たにDimensity 7400、7400X、6400の3つのプロセッサーを発表しました。これらは、高性能ながらも効率的な設計を採用し、ハイエンドモデルだけでなく幅広い価格帯のスマートフォンに最適な選択肢を提供します。特に、最新のゲーム体験、AIカメラ機能、5G接続の向上を実現し、ユーザーにより快適なモバイル体験を届けます。
Dimensity 7400 & 7400X—ゲームとAIカメラ性能を強化
Dimensity 7400シリーズは、最新のAI技術と高い電力効率を特徴とするミドルレンジ向けプロセッサーです。TSMCの4nmプロセスを採用し、競合チップセットと比較してゲーム時の消費電力を最大36%削減。長時間のプレイでもバッテリー持ちが良く、快適なゲーム体験が可能になります。
さらに、MediaTek Advanced Gaming Technology(MAGT)3.0に対応し、グラフィック性能の向上、AIによる最適なゲーム設定の調整、入力遅延の低減、電力消費の最適化を実現。これにより、よりスムーズで没入感のあるプレイが可能になります。
AIカメラ機能も進化
Dimensity 7400 & 7400Xには最新のNPU 6.0が搭載されており、AI処理性能が前世代(Dimensity 7300)比で15%向上。さらに、Imagiq 950 ISPを搭載し、暗所でも鮮明な撮影が可能なAIカメラ機能を強化。Google Ultra HDRにも対応し、写真や動画のダイナミックレンジや色彩表現が大幅に向上しました。
Dimensity 7400Xは、折りたたみスマートフォン向けに最適化されており、デュアルディスプレイ対応。さらに、5G R16モデムと3CCキャリアアグリゲーション(3CC-CA)を搭載し、消費電力を競合比20%削減しつつ、高速かつ安定した5G通信を実現します。
Dimensity 6400—手頃な価格で5Gと優れたパフォーマンスを提供
Dimensity 6400は、5G通信をより多くのユーザーに届けるためのエントリーモデルとして設計されています。TSMCの6nmプロセスを採用し、ゲーム時の消費電力を競合比で最大19%削減。CPUは2×Cortex-A76(最大2.5GHz) + 6×Cortex-A55(最大2.0GHz)という構成で、バランスの取れたパフォーマンスを発揮します。
ゲームや映像体験を快適に
・MediaTek Bluetooth & Wi-Fi HyperCoexにより、ゲームの通信遅延を最大90%低減。
・5G Release 16対応のSub-6モデムで、2CCキャリアアグリゲーション(2CC-CA)をサポートし、安定した高速通信を提供。
・競合チップと比べ、下り速度が最大33%向上、上り速度も18%高速化。
・108MPカメラ対応。MediaTekとArcsoftのAI技術を活用し、マルチフレームノイズリダクション(MFNR)やローパスノイズリダクション(LPNR)で、より鮮明な写真撮影が可能に。
・リアル10bitのビリオンカラー表示に対応し、映像の色精度を向上。
今後の展開—Dimensity 7400 & 6400搭載スマホは間もなく登場
Dimensity 7400 & 7400Xを搭載したスマートフォンは、2025年第1四半期(Q1)内に市場投入予定。Dimensity 6400を搭載したデバイスはすでに市場に出回っており、今後さらに対応機種が増える見込みです。
特に、来週開催されるMWC 2025では、これらの新型プロセッサーを搭載したスマートフォンが続々と発表される可能性が高く、今後の展開に注目が集まります。