今回はAndroidアプリのアプリ内ブラウザの改良に関するちょっと地味なニュースです。
Android Developer Blogで明らかにしていたもので、Googleは今回、ChromeにPartial Custom Tab（部分的なカスタム・タブ）という新機能を追加。
これはユーザー向けではなく、アプリ開発者向けの機能で、ユーザーのアプリへのエンゲージメントを維持するために開発者が部分的なカスタム タブでタブの高さをより詳細に制御できるようにしたもの。
タブをピクセル単位でカスタマイズして部分的にオーバーレイすることで、ユーザーはネイティブ・アプリとウェブを同時に操作することができます。
つまり、アプリ内でリンクをタップした際に、開発者側が指定した範囲で画面上にそのアプリとブラウザの両方を表示できるようになり、マルチタスクが可能になるということ。
また、このパーシャルカスタムタブは、現在、Chrome を含む少数のブラウザでサポートされており、近日中に他のブラウザでもサポートされる予定。
現在、多くのアプリにはアプリ内ブラウザが搭載されており、アプリ内で表示される外部リンクをタップすると、デフォルトではそのアプリ内ブラウザが開くようになっています。
一方、アプリの設定でアプリ内のリンクを自分の指定する標準ブラウザで開くようにすることも可能ですが、その可否はアプリによって異なります。
例えば、Twitterアプリなどには設定でリンク先をアプリ内ブラウザからChromeなどの標準ブラウザに変更するオプションがありますが、LINEアプリには設定自体がなく、トーク内のリンクをタップすると強制的にLINEアプリ内のブラウザが開きます。（開いた後にまた別のブラウザで開くことはできます）
一方、この機能を搭載するかしないかはアプリの開発者側次第なので、そういった意味でこれによって急に何かが大きく変わるわけではないと思われます。
ただ、ユーザーがアプリを離れることなく（半分の画面で開いたまま）、外部コンテンツをユーザーの望むブラウザで表示できるようになる、というのはユーザービリティ―の向上という点でアプリ開発者側にもメリットがあるはず。
そういった点から見ると、今回の変更は地味ながらユーザーにとっても利点のあるものではないかと思います。
もちろん、似たような使い方は画面分割機能を使うことでも可能ですが、これはあくまで最初から二つの画面で異なるアプリを使うことが分かっている際のもので、基本的な用途が異なります。
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