
Googleは、Android端末で未確認の開発者が提供するアプリをインストールする際の新しい仕組み「Advanced flow」の展開を開始しました。開発者認証制度の導入を9月に控え、ユーザーが安全性を確認しながらサイドロードできるよう、従来よりも手順を増やすことで不用意なアプリのインストールを防ぐ狙いがあります。
未確認アプリのインストールに24時間の待機時間
今回導入される「Advanced flow」は、Googleによる開発者認証を受けていない開発者のアプリをインストールする場合に適用されます。

最大の特徴は、インストールを許可する設定を有効にした直後にはアプリをインストールできない点です。ユーザーが「未確認の開発者によるアプリを許可する」設定を有効にした後、警告画面を確認したうえで24時間の待機期間に入ります。

24時間が経過すると、再び同じ設定画面を開くことで、対象アプリをインストールできるようになります。
一見すると手間が増えただけにも見えますが、Googleとしてはこの「ひと手間」を設けることで、悪意のあるアプリを誤ってインストールしてしまうケースを減らしたい考えです。
設定は7日間だけ有効にすることも可能
Advanced flowを利用するには、Androidの「開発者向けオプション」から「未確認の開発者によるアプリを許可する」設定を有効にする必要があります。

この設定には一時的な利用と継続的な利用の2つの選択肢が用意されており、7日間だけ有効にすることも、期限を設けずに有効にすることも可能です。
なお、今回の変更によってADB経由でのアプリインストールが制限されるわけではありません。また、Advanced flowを有効にした後に開発者向けオプション自体を無効にすることもできます。
今回の仕組みは、Googleが3月に発表した「Android Developer Verifier」アプリによって提供されます。ただし、現時点ではすべてのAndroid端末に一斉に提供されるわけではなく、段階的に展開されています。
9月30日から一部地域で開発者認証を開始

Googleは6月、Androidの開発者認証制度を9月から導入する計画を明らかにしていました。
まず9月30日からブラジル、インドネシア、シンガポール、タイの4カ国で開始される予定です。その後、2027年には世界各地へ対象地域を拡大する計画となっています。
今回のAdvanced flowは、この開発者認証制度に先行して導入される形です。
Androidではこれまで、Google Play以外からアプリを入手するサイドロードが比較的自由に行えました。一方で、公式ストアを経由しないアプリにはマルウェアなどのリスクもあるため、Googleは安全性を高める方向へ徐々に舵を切っています。
サイドロードそのものを禁止するのではなく、未確認の開発者によるアプリをインストールする際に時間と確認手順を挟む今回の方式は、自由度を残しながらユーザー保護を強化するための折衷策ともいえそうです。今後、開発者認証制度が世界的に導入されることで、Androidのアプリインストール環境はこれまでより大きく変わる可能性があります。


