
ソニー傘下のアニメ配信サービス「Crunchyroll」が、オンラインストアの大規模な方針転換を発表しました。これまで取り扱ってきたアニメのBlu-rayやDVDなどの物理メディアを大幅に縮小し、今後は限定グッズを中心とした販売へ移行する方針です。
海外では、この動きをPlayStation向けゲームディスクの生産終了方針と重ね合わせ、「ソニーが物理メディア離れをさらに加速させている」として、アニメファンを中心に批判の声が広がっています。
アニメ円盤販売を大幅縮小、会員限定ストアへ
Crunchyrollは世界最大級のアニメ配信サービスとして知られ、北米を中心に海外で最新作から名作まで幅広い作品を配信しています。一方で、配信終了後も作品を手元に残せることから、Blu-rayやDVDなどの物理メディアを購入するユーザーも少なくありません。
しかし同社は今回、オンラインストアを刷新すると発表。新しいストアは「Mega Fan」および「Ultimate Fan」といった上位有料会員向けのサービスとなり、商品のラインアップも大きく変更されます。
今後はアニメのディスク販売よりも、フィギュアやコレクターズアイテム、数量限定グッズなどを中心とした構成へ移行する予定です。
Right Stuf買収後の変化に不満も
Crunchyrollは2023年、アニメDVDやBlu-ray、漫画などを扱う老舗通販サイト「Right Stuf International」を買収しました。
買収後はRight Stufの事業をCrunchyroll Storeへ統合し、他社ライセンス作品を含めた豊富な物理メディアを販売してきました。
しかし今回の方針転換によって、その幅広い品ぞろえは大きく縮小されることになります。
海外コミュニティでは、ガンダムやマクロスシリーズなど一部作品のBlu-ray展開が停滞していることや、過去にRight Stufが手掛けていたプロジェクトの対応にも不満が出ていたことから、「物理メディア事業を軽視している」との批判が相次いでいます。
PlayStationの動きとの共通点を指摘する声
今回の発表が注目を集めている背景には、ソニーがPlayStation事業でも大きな方針転換を進めていることがあります。
ソニーは先日、2028年初頭をもってPlayStation向けゲームディスクの生産を終了する計画を明らかにしており、ゲーム業界ではデジタル販売への完全移行が大きな話題となりました。
その直後にCrunchyrollでも物理メディアの縮小が発表されたことで、海外では「ソニー全体として物理メディアから距離を置く戦略ではないか」と受け止めるユーザーも少なくありません。
配信終了への備えとして円盤需要は依然存在
動画配信サービスではライセンス契約の終了により、作品が突然視聴できなくなるケースも珍しくありません。そのため、好きな作品を長期的に楽しみたいファンにとっては、Blu-rayやDVDといった物理メディアは今も重要な存在です。
今回の方針転換によって、Crunchyrollがライセンスを持つ作品の今後のパッケージ版展開にも不透明感が生じています。
現時点で物理メディアの販売が完全に終了するわけではありませんが、長年アニメディスクを購入してきたファンにとっては、大きな転換点となる出来事と言えそうです。

