PSディスク廃止に3万人超の反対署名も、それでもソニーの「完全デジタル化」は止まらない見通し

ソニーが2028年1月をもってPlayStation向けの物理ディスク生産を終了する方針を打ち出して以降、ゲームコミュニティでは反発の声が広がっています。とくに長年パッケージ版を支持してきたユーザーや小売業者の間では、デジタル専用への移行に対する不安が根強く残っています。

■ Change.orgで3万人規模の署名活動も

こうした流れの中で、物理メディアの継続を求める署名活動も立ち上がっており、最大規模のものはカナダのゲーム販売店PNP Gamesによるもので、すでに約3万人分の署名が集まっていると報じられています。

ただし、SNS上でも抗議の声は増えているものの、それがソニーの方針転換につながる可能性は低いと見られています。公式Xアカウントの投稿とは無関係な内容にまで批判コメントが殺到するなど、ユーザーの不満は広がりを見せている状況です。

■ 工場の再編が示す“後戻りできない流れ”

一方で、現実的な動きはすでに次の段階に進んでいるようです。オーストリア公共放送ORFの報道によれば、ソニーのThalgau工場ではPlayStation向けディスク生産の縮小に伴い、生産体制の再編が進められています。

同工場を運営するSony DADCのCEOであるディートマー・タンツァー氏は、PlayStation関連の生産が現在は全体の約50%を占めるものの、そのうち新規受注は約20%にとどまり、2028年には全体の約10%程度にまで縮小する見通しだと説明しています。

■ 雇用維持と新分野への転換

工場の従業員約300人については現時点で解雇の予定はなく、むしろ新たな生産領域への転換が進められているとのことです。具体的には、光学マイクロレンズの製造などへシフトし、2027年初頭から本格生産を開始する計画が示されています。

この動きは、ソニーがすでに長期的な戦略として物理ディスクからの撤退を見据えていたことを裏付けるものともいえます。

■ 署名運動の影響は限定的か

今回の署名活動やユーザーの反発は一定の注目を集めているものの、工場の再編やサプライチェーンの調整といった現実的な動きがすでに進んでいる以上、方針が大きく変わる可能性は低いとみられます。

PlayStationは次世代機のPS6世代に向けて、デジタル販売を中心としたビジネスモデルへとさらに移行していく見通しで、物理メディアの時代は着実に終わりに近づいているようです。

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