
スマートフォンの価格上昇が今後さらに加速する可能性が出てきました。Xiaomiの雷軍CEOが、新型フラッグシップ「Xiaomi 17 Max」の発表イベントにおいて、メモリ価格の高騰が今後数年間続くとの見通しを明らかにし、ユーザーに対して「買い替えを先延ばしにしない方がいいかもしれない」と異例のメッセージを送っています。
ここ最近、中国市場ではハイエンドスマートフォンの価格上昇が目立っていましたが、その背景には部品コストの急騰があるようです。
メモリ価格高騰がスマホ業界を直撃
雷軍CEOによると、特に深刻なのがメモリおよびストレージ関連部品の価格上昇です。
Xiaomiは昨年の時点で、業界内でも比較的早い段階からメモリ価格の高騰リスクを警告していたメーカーの一つとされており、現在もその流れは止まっていないとのこと。少なくとも今後2年間は価格上昇が続く可能性が高いと見られているようです。
スマートフォンではRAMやストレージ容量の大型化が進んでおり、近年はフラッグシップモデルを中心に16GB RAMや1TBストレージも珍しくなくなっています。その一方で、AI機能の強化によって高性能メモリ需要は急拡大しており、業界全体で部材不足や価格上昇圧力が強まっています。
Xiaomiもコスト吸収に苦戦
雷軍CEOは、Xiaomiとしても可能な限りユーザーへの価格転嫁を避けるため、サプライチェーンの効率化や内部設計の最適化を進めていると説明しています。
ただし、現在のペースでメモリ価格の上昇が続けば、メーカー側だけで吸収するのは徐々に難しくなるとも示唆しました。
実際、中国市場では今年3月頃から複数のスマートフォンメーカーが価格改定を実施しており、機種によっては200〜400元程度の値上げが行われているとされています。
ハイエンド機は「10万元時代」に突入?
今回の発言に先立ち、Xiaomiグループの盧偉冰社長も同様の見解を示していました。
同氏はライブ配信の中で、中国メーカーのプレミアムフラッグシップスマートフォンが年内にも1万元、日本円換算で約20万円クラスへ到達する可能性があると発言しています。
さらに、今回のメモリ価格高騰は2027年末頃まで続く可能性があり、場合によっては2028年まで長引くとの見方も示しました。
スマートフォンだけでなく、AIサーバーやPC、データセンター向け需要も爆発的に増加していることから、メモリ市場全体の逼迫はしばらく解消しそうにありません。
今後は「早めの買い替え」が有利になる可能性も
これまでスマートフォン市場では、時間経過による値下がりが一般的でした。しかし今後は、部材コスト上昇によって後継機の価格がさらに高くなるケースも増えていくかもしれません。
特にハイエンドモデルでは、大容量RAMや高速ストレージ、大型AI処理用メモリなど、コストが高騰しやすい部品への依存が年々強まっています。
近年のスマートフォン価格上昇は為替だけが原因ではなく、半導体市場そのものの構造変化が大きく影響していることを、今回のXiaomi幹部の発言は改めて示していると言えそうです。
