クアルコムが先日正式発表をした最新チップセット、Snapdragon 8 Gen1。
国内モデルでは次世代Xperiaフラッグシップの仮称「Xperia 1 IV」や「AQUOS R7」などに搭載されることがほぼ確定している同チップですが、発表時には前チップSnapdragon 888同様にサムスンが製造担当となることが明らかにされています。
しかし今回、このクアルコムがこのSnapdragon 8 Gen1の製造委託先について「リスクヘッジ」をしているという気になる情報がでてきました。
DIGITIMES ASIAが伝えたもの:
Unsatisfactory manufacturing yield rates for Samsung’s 4nm process technology are prompting Qualcomm to diversify its foundry sources for high-end Snapdragon SoCs, industry sources believe.
業界関係者によると、クアルコムはサムスンの4nmプロセス技術の製造歩留まりに不満があるため、ハイエンドのSnapdragon SoCを製造するファウンドリを多様化しているとのことです。
はっきりとチップ名が挙げられているわけではありませんが、クアルコムの4nmチップと言えば、少なくとも現時点では「Snapdragon 8 Gen1」しかありません。
そしてサムスン製の同チップの製造歩留まりに不満がある、というのは率直な言い方をすれば「品質に問題がある」ということに。
そして、クアルコムはこのサムスン製チップの低品質リスクをヘッジする手段として、サムスン以外のファウンドリに製造委託提携をしている、ということに。
となると、その相手は当然TSMC、ということになると思われます。
今年のSnapdragon 888は同チップ初搭載のXiaomi Mi 11の発売直後から発熱報告が相次ぎ、国内でもXperia 1 IIIを中心に同チップ搭載機の発熱問題は結構大きな問題となりました。
そのためか、クアルコムは途中から製造委託先をサムスンからTSMCに切り替えた、という噂も浮上。これについては情報元がはっきりとせず、事実かどうかは不明ですが、いずれにせよこういった噂が出ること自体、発熱問題がかなり深刻だったことを示しているとも言えます。
また、今回のSnapdragon 8 Gen1も正式発表前に何度か見かけた情報によると、SD888と同等、あるいはそれ以上の発熱問題を抱えているとも言われています。
これが構造的なものなのか、品質起因のものなのかは不明ですが、この最新チップ搭載機は早いものでは今月中にリリースされるはず。
SD888同様の発熱問題が話題となる可能性もあるので、ちょっと注意してみておいた方が良さそうです。
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