Apple Watchの血圧通知に研究者が注意喚起 健康管理の過信に警鐘

スマートウォッチの健康管理機能を日常的に活用している人は少なくありません。中でもApple Watchは、心拍数や呼吸数の測定に加え、高血圧の兆候を通知する機能を備えており、自己管理のツールとして広く利用されています。

しかし最新の研究により、この血圧関連通知機能について注意を促す声が上がっています。研究者らは、機能を過信することで健康状態について誤った安心感を抱く可能性があると指摘しています。

高血圧通知機能に「過度な安心感」の懸念

ユタ大学ヘルスおよびペンシルベニア大学の研究チームは、Apple Watchの高血圧通知機能に関する分析結果を医学誌「Journal of the American Medical Association」に発表しました。

Apple Watchの高血圧通知機能は、米食品医薬品局の承認を受けて提供されています。ただし、研究者らは、この機能はあくまで医療機関での正式な検査の代替にはならないと強調しています。

研究によると、未診断の高血圧患者のうち、通知を受け取れるのは約41.2%にとどまり、残りの58.8%は通知を受け取らない可能性があるとされています。一方、高血圧ではない人の92.3%は通知を受け取らないものの、7.7%には誤った通知が届く可能性もあるとのことです。

Appleの立場と機能の位置づけ

Apple側も、この高血圧通知機能は診断や治療、あるいは心筋梗塞や脳卒中などの検出を目的としたものではないと説明しています。心臓センサーによるデータを30日間評価し、慢性的な高血圧の傾向が疑われる場合に通知する仕組みであり、医療行為そのものではありません。

研究チームは「この機能は臨床評価を受けるきっかけを提供する設計である」と評価しつつも、通知が届かなかった場合に安心してしまい、医療機関での検査を受けないままになる可能性を問題視しています。その結果、早期発見や治療の機会を逃す恐れがあるとしています。

高齢者では精度に課題か

さらに研究では、高血圧リスクが高い高齢者層において、通知機能の信頼性がより低い可能性も示唆されています。世界で2億人以上がApple Watchを利用しているとされる中、この機能は未診断の高血圧患者を見つける新たな手段となる一方で、誤分類のリスクも抱えているといいます。

研究者らは、多くの未診断患者が通知によって気づきを得られる可能性があるとしつつも、それ以上に通知を受け取れない人が存在する点を懸念材料として挙げています。

ウェアラブル時代の健康管理のあり方

ウェアラブルデバイスは、日常生活の中で手軽に健康データを把握できる点が大きな魅力です。一方で、こうした機能はあくまで補助的な役割にとどまることを理解しておく必要があります。

今回の研究は、スマートウォッチの通知を健康診断の代わりと考えるのではなく、異変に気づくための参考情報として活用する重要性を改めて示しました。日常的なデータ管理とあわせて、定期的な医療機関での検査を受けることが、より確実な健康管理につながると言えそうです。

ソース

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