
ASUSが2026年にスマートフォンの新機種を投入しない方針を固めたと報じられています。本来であれば、2026年はASUS Zenfone 13シリーズが順当に展開される年になるはずでしたが、状況は大きく変わりつつあるようです。
ASUSは通信事業者向けの販売チャネルに対し、2026年は新たなAndroidスマートフォンを投入しない旨を伝えたとされています。ただし、既存製品に対する保守対応やソフトウェアアップデート、保証サービスについては、これまで通り継続されると説明している模様です。
ZenfoneとROG Phoneを展開してきたASUSのスマホ事業
ASUSは世界的な販売台数で上位に入るメーカーではなかったものの、長年にわたりZenfoneシリーズとROG Phoneシリーズを継続的に展開してきました。ROG Phoneはゲーミング性能を重視した独自路線のモデルとして知られ、Zenfoneは一般ユーザー向けのシリーズとして位置づけられてきました。
しかし、2025年に登場した新機種はZenfone 12 UltraとROG Phone 9シリーズの2機種にとどまり、製品投入のペースが明らかに鈍化していたことも事実です。本来であれば、次の世代として2026年にZenfone 13シリーズが登場していても不思議ではありませんでした。
コンパクト路線を失ったZenfoneシリーズ
かつてZenfoneシリーズは、コンパクトなサイズ感が大きな特徴のひとつでした。しかし、Zenfone 11以降は大型ディスプレイを採用し、Zenfone 12 Ultraでもその流れが継続されています。デザイン面でもROG Phoneに近い印象となり、シリーズ独自の個性が薄れてきたとの指摘もあります。
こうした変化に加え、投入機種数の減少が重なったことで、Zenfone 13シリーズの登場を期待していたユーザーにとっては、今回の報道は残念な内容と言えそうです。
完全撤退ではなく事業は継続の姿勢
今回の情報では、ASUSはスマートフォン向けの新ハードウェア開発を一時的に停止するものの、スマートフォン事業自体を完全に終了するわけではないとしています。この声明は、台湾の販売代理店から「年末以降、新たなASUSスマートフォンを公式ルートで仕入れられなくなる」との声が上がり、事業撤退の憶測が広がったことを受けたものとみられます。
ASUSはあくまでアフターサービスや既存製品のサポートを重視する姿勢を強調しており、将来的な再参入の可能性を完全に否定したわけではありません。
Zenfone 13が見送られる背景と今後
背景には、2026年にかけて予想されるメモリ価格の上昇など、スマートフォン事業を取り巻くコスト環境の悪化もあると考えられます。ASUSは過去にも2018年に事業再編を行い、量より質を重視したプレミアムモデルやゲーミングモデルに注力する戦略へと舵を切ってきました。
順当に行けば2026年はASUS Zenfone 13シリーズが展開される年だっただけに、今回の動きは同社のスマートフォン戦略が大きな転換点を迎えていることを示しているのかもしれません。今後、ASUSがどのタイミングで次の一手を打ち出すのか、引き続き注目が集まりそうです。

