
サムスンが開発を進めてきた世界初のトリプルフォールディング(3つ折り)スマートフォン「Galaxy Z TriFold」が、正式発表を目前にしてついに姿を現しました。韓国・慶州で開催された展示会で実機が公開され、デバイスの構造やデザインの一部が明らかになっています。
二重インフォールド構造を採用、展開時は10インチ級の大型ディスプレイに
今回のGalaxy Z TriFoldは、これまでの折りたたみスマートフォンとは異なり、「G字型」の二重インフォールド構造を採用しています。
本体には2つのヒンジが設けられており、3枚のディスプレイを内側に折りたたむことでコンパクトな形状に変化。一方、全開状態では約10インチクラスのタブレットとして使えるサイズになります。

この試作機は、韓国・慶州エアドームで開催された「K-Tech Showcase」(APEC CEOサミットのサイドイベント)で展示されており、来場者はガラスケース越しに実物を確認できたとのことです。リーカーのIce Universe氏がWeibo上で投稿した写真からも、その独特な構造が確認できます。
展示機では「折り目が見えない」仕上がり

韓国メディア Dailian によると、今回展示された試作機には明確な折り目が見られなかったといいます。
従来の折りたたみスマートフォンで問題視されてきた“中央のシワ”をほぼ解消している可能性があり、量産モデルでもこの仕上がりが維持されるのか注目されます。
現時点では詳細なスペックは公表されていませんが、展示機の仕上がりを見る限り、サムスンが新しいフォームファクターの完成度をかなり高めていることがうかがえます。
ライバルはファーウェイのみ、価格は約30万円超に
現状、この“三つ折り”というカテゴリーにおける競合はファーウェイの「Mate XTs」のみとされています。ただし、同機種は耐久性やハードウェア性能の面で課題が指摘されており、サムスンの優位性が期待されています。
一方で、価格は*00万ウォン(約31万円/約2,085ドル)前後になる見込みで、一般的なユーザーが日常的に使うにはハードルの高いモデルとなりそうです。
正式発表は目前と見られています。市場的にはニッチな存在になる可能性が高いものの、折りたたみ端末の新たな形として、サムスンがどのように完成度を高めてくるのか、多くの注目が集まっています。


