Nothingの低価格モデル「Phone (3a) Lite」はプリインストールアプリやロックスクリーン広告を導入予定

ロンドン発のスマートフォンブランドNothingが、新モデル「Phone (3a) Lite」を今週発表する予定です。これに合わせて同社は、今後一部のモデルでプリインストールアプリロック画面広告を導入する方針を明らかにしました。これまで“クリーンでシンプル”と称賛されてきたNothing OSにとって、大きな転換点となりそうです。


Nothing OSが「脱・純粋主義」へ

Nothingは、先週ひっそりとリリースした「Lock Glimpse」という新機能を通じて、ロック画面上に広告を表示する仕組みを導入しました。現在はデフォルトでオフになっていますが、今後は非フラッグシップモデルを中心に、この機能を有効化した状態で提供していくとのことです。

また、Nothingは一部モデルにおいてサードパーティ製アプリのプリインストールも開始する予定です。これらのアプリはハードウェアコストを補うためのもので、同社によれば「慎重に選定された、ユーザーが実際によく使う人気アプリ」が対象になるとしています。


「Instagramのような定番アプリを初期から」

Nothingは今回の発表で次のように説明しています。

「新興ブランドが直面する最大の課題のひとつは、部品調達コスト(BOMコスト)の高さです。多くのメーカーは、プリインストールアプリや提携サービスといったソフトウェア収益を確保することで、この負担を軽減しています。Samsungのような大手でも同様です。」

同社はさらに、こう付け加えています。

「今後、一部の非フラッグシップ機ではNothing OSの体験を損なわない範囲で、人気アプリを厳選してプリインストールします。たとえばInstagramなど、多くのユーザーが初日に入れるようなアプリです。また、提携によってカメラや共有機能が強化されるケースもあります。」

Nothingは「パートナーアプリは最小限に留め、容易に削除できるようにする」とした上で、「どのアプリを導入しているのかを明示し、Lock Glimpseの設定もユーザーが完全にコントロールできるようにする」と約束しています。


新モデル「Phone (3a) Lite」は10月29日に登場

今回の発表と同時に、Nothingは「Phone (3a) Lite」を10月29日に正式発表することを予告しました。
同社のスマートフォンとしては珍しく、事前リークがほとんど出ていないモデルです。名前から察するに、価格を抑えたエントリーモデルになる可能性が高く、ティーザー画像ではGlyph(グリフ)ライトを思わせる小型LEDが確認できます。

この新モデルが、プリインストールアプリやLock Glimpseなど新方針を反映した最初の端末となる可能性も高いとみられます。


Nothingはこれまで、シンプルで広告のないUIを最大の特徴としてきました。しかし、ハードウェアコストの上昇や利益構造の変化により、今後は業界標準的な「広告収益モデル」へと舵を切るようです。Nothing OSがどこまで“純粋さ”を保てるのか、今後の展開に注目が集まります。

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Nothing/CMF Phone
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