
ソニーが新たに開発中と噂されているPlayStationブランドのポータブルゲーム機に注目が集まっています。この新型ハードは、従来のようなストリーミングではなく、PS5用タイトルをネイティブでプレイ可能になると報じられており、登場すればゲーム機市場に大きなインパクトを与えることになりそうです。
「PlayStation Portal」では叶わなかった“ローカルプレイ”の実現か
これまでPlayStationシリーズには「PSP」や「PS Vita」など、携帯型ゲーム機が存在していましたが、最近では据え置き型との連携デバイス「PlayStation Portal」が話題となりました。しかしPortalはあくまでPS5のリモートプレイ専用機であり、多くのファンが望んでいた“単体でゲームが動く携帯機”ではありませんでした。
今回の噂が事実であれば、久々に登場する本格的なPlayStation携帯機として、PS5タイトルをローカルで実行可能な新型ハードとなる可能性が浮上しています。
PS5より性能は控えめでも、低電力モードやAI補完でカバー
ただし、気になるのは本体の性能です。情報によれば、この携帯機はPS5よりもかなり性能が劣るとされており、そのままでは最新ゲームの動作は難しいと思われます。しかし、ここでソニーが開発中とされる「低消費電力モード」の存在がカギを握ります。
Techspotの報道や、リーカーKeplerL2氏のNeogaf上の発言によると、このモードによって高負荷な処理を抑えながらPS5用ゲームを動かす設計が検討されているようです。さらに、ゲーム開発者側には「携帯機用パフォーマンスパッチ」の提供が求められる可能性もあるとのこと。
また、同機の消費電力は15W程度とされており、据え置き機と比較すればかなり低く、その分ハードウェアの補完技術が重要になってきます。
PS5 Pro搭載のAIアップスケーリング技術「PSSR」も導入か
この新型携帯機では、PSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)と呼ばれるAIベースのアップスケーリング技術が採用される可能性も指摘されています。PSSRはすでにPS5 Proに搭載されており、映像の品質向上やフレームレートの安定化に寄与しています。
YouTubeチャンネル「Moore’s Law Is Dead」でも、PSSRや低電力モードの存在が語られており、これらの技術を実機でどのように調整するかが、開発の試金石となっているようです。
現時点では正式な発表はされていませんが、この新型携帯機がPlayStation 6と同時期に登場するとの噂もあり、PS5世代のゲーム体験をより自由に持ち出せる未来が近づいているのかもしれません。ソニーがどこまで本気で“携帯機の復活”に挑むのか、今後の動向に注目です。