Android 16でついに実現へ──GoogleとSamsungが本気で取り組む「デスクトップモード」


約10年越しの標準機能化が現実に

Googleが2025年のGoogle I/Oで発表したAndroid 16の新機能が、タブレットやスマートフォンの使い方を大きく変えるかもしれません。ついに、Androidにネイティブな「デスクトップモード」が標準機能として搭載されることが明らかになりました。

この機能は、アプリをウィンドウ表示できるようにするもので、まさにPCのような操作感をAndroid端末で実現するものです。すでにSamsungの「DeX」やLenovo、Motorolaなどが独自に導入してきた“デスクトップ体験”を、Googleがようやく正式にAndroidの標準機能として提供することになります。


DeXの登場から約8年、ついにGoogleが本格参入

2017年、Samsungが初めてDeXを披露したとき、多くの人は懐疑的でした。しかし実際には、スマホが簡易的なPCとして使えるというアイデアは静かに支持を集め、今日まで根強いファンを獲得しています。ただし、これまでのデスクトップモードはあくまで各メーカーの独自実装に留まり、Android自体の標準機能ではありませんでした。

たとえば、Samsung製のデバイスでしかDeXは使えませんし、OnePlusやPixelなど他社の端末には非対応。つまり、真に「誰でも使える」Androidのデスクトップモードは、これまで存在しなかったのです。


GoogleとSamsungが共同開発──UIも大きく刷新

Google I/Oで公開されたスクリーンショットを見ると、Android 16のデスクトップモードは従来のタブレットUIとは一線を画しています。アプリはフルスクリーンではなくウィンドウ形式で表示され、ウィンドウ右上には「最小化」「最大化」「閉じる」など、Windows PCのようなコントロールボタンが並びます。

画面上部には、左に時計、右にWi-Fiとバッテリーアイコンが配置され、下部にはタスクバーが表示されます。ここには、ピン留めされたアプリや最近使ったアプリ、アプリドロワーがまとめられ、よりPCライクな操作感を実現しています。

特徴的なのは、ホーム画面にアプリアイコンが一切表示されないこと。すべてのアプリはタスクバーまたはドロワーからアクセスする形式となっており、このあたりはChrome OSに近い印象を受けます。


タブレットの“本当の力”を引き出す存在に

AndroidタブレットやiPadに対してよく挙がる不満のひとつが、「性能に対してソフトウェアが追いついていない」という点です。高性能なプロセッサを搭載していても、その実力を発揮できるシーンが限られていました。

しかし、ウィンドウ操作が可能なデスクトップモードが普及すれば、タブレットの可能性は大きく広がります。マルチタスクや生産性の向上だけでなく、タブレットをPCの代替として利用したいと考えているユーザーにとって、大きな魅力となるはずです。


Android 16で導入されるこの新たな取り組みは、単なるUIの刷新にとどまらず、Androidタブレットやスマートフォンの使い方そのものを再定義する可能性を秘めています。GoogleとSamsungという強力なタッグによって、モバイルとデスクトップの垣根がますます曖昧になっていく未来が近づいているのかもしれません。

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