
Galaxy S Ultraシリーズに欠かせない存在となっているSペン。Samsungはこれを大きな特徴のひとつとして位置付けています。しかし、最新のGalaxy S25 Ultraでは、Sペンの一部機能が削除されたことから、将来的に廃止されるのではないかという懸念の声も上がっていました。
SペンのBluetooth機能が消えた理由
Galaxy S25 Ultraでは、SペンのBluetooth接続が廃止されました。これにより、エアジェスチャーやリモートカメラシャッターといったBluetooth依存の機能が使用できなくなったのです。
一方で、この変更にはメリットもあります。Sペンがわずかに軽くなり、本体の厚みも抑えられながら、バッテリー容量やその他の性能には影響がない設計となっています。
Sペンは今後も存続—Samsung幹部が明言
こうした変更があったことで、「Galaxy S UltraシリーズからSペンがなくなるのでは?」という憶測も広がっていました。特に、昨年発売された「Galaxy Z Fold SE」にはSペンのサポートがなかったことも、この疑念を強める要因となりました。
しかし、Samsungのモバイル部門(MX)英国担当VPであるアニカ・ビゾン氏は、「Sペンは今後もSamsungの重要な要素であり続ける」と明言。TechRadarのインタビューに対し、「スマートフォンの使い方は多様であり、通話だけでなく、手書きやメモを取ることも重要な要素です。特にUltraシリーズでは、Sペンを求める声が根強く、Galaxy Noteの時代から続く大切な体験のひとつだと認識しています」とコメントしました。
AI時代におけるSペンの役割
現在、AI技術の進化により、数行のテキスト入力だけで画像を生成できる時代になっています。では、こうした環境の中でSペンの存在意義はどこにあるのでしょうか?
ビゾン氏は、「創造性はSamsungのコアバリューのひとつです。クリエイティブな人にとって、手描きでスケッチをすることは欠かせません。GalaxyのAI機能のひとつである『Sketch to Image』では、Sペンを使って美しくスケッチし、それを元に画像を生成することが可能です。Sペンは単なるスタイラスではなく、デザイン面でも大きなアドバンテージを持つツールです」と語りました。
変化しながらも進化するSペン
Sペンの機能が一部変更されたことで不安視される声もありましたが、Samsungは明確に「Sペンを今後もGalaxyの重要な要素として維持する」と表明しました。AI時代においても、その役割は単なるタッチペンにとどまらず、より創造的なツールとして進化し続けることになりそうです。