国内キャリアのXperia 1 IIIよりミッドレンジ10 IIIの方が手厚いアプデ、原因はキャリアの怠慢?

ソニーの展開するスマートフォン、Xperia。

既存最新シリーズと言えば、ハイエンドのXperia 1 III/5 IIIやミッドレンジのXperia 10 IIIですが、今回、国内版、特にキャリア版のXperiaにおいてソフトウエアアップデートのサポート状況についてちょっと「おかしい」点があることが判明しました。

国内キャリア版のXperiaはミッドレンジの方がハイエンドよりもアップデートサポートが充実

以下はXperiacheckで公開されているドコモ版Xperia 1 IIIおよびXperia 10 IIIの過去アップデート。

Xperia 1 III SO-51Bにこれまでに提供されているアップデート

Xperia 10 III SO-52Bにこれまでに提供されているアップデート

ご覧のように、ドコモ版のXperia 1 IIIには発売以来、まだ3回しかアップデートが提供されていないのに対して、ミッドレンジのXperia 10 IIIにはすでに6回のアップデートが提供済み

単純にセキュリティーパッチを含むアップデートを比較しても

Xperia 1 III SO-51B:

  • 2021年7月
  • 2021年9月
  • 2021年11月

Xperia 10 III SO-52B:

  • 2021年7月
  • 2021年10月
  • 2021年12月
  • 2022年2月

Xperia 1 IIIが3回なのに対し、Xperia10 IIIは4回となっており、ハイエンドモデルよりもミッドレンジモデルの方が手厚いアップデートサポートを受けている、ということになります。

通常はアップデートサポートはハイエンドモデルに対しての方が手厚いのでこれは少し不思議な現象です。

海外では「正常」

一方、海外版のXperia 1 IIIとXperia 10 IIIを比べてみると:

海外版(ここでは欧州版)の場合、Xperia 1 IIIはほぼ毎月セキュリティーパッチを含むアップデートを受けており、その数はXperia 10 IIIよりも多くなっています。

つまり、日本のキャリア版でだけ、ハイエンドのXperia 1 IIIとミッドレンジのXperia 10 IIIのアップデートサポート状況が逆転している、ということに。

Android Enterprise Recommended対応・非対応によるもの?

では、なぜ、国内キャリア版のXperiaでだけ、こういったアップデート対応に違いが出るのでしょうか?

ここから先はあくまで私の推測ですが、これにはXperia各モデルの「Android Enterprise Recommended」対応・非対応が間接的に関連しているのではないかと思います。

Android Enterprise Recommended

まず、昨年のXperia IIIシリーズではXperia 10 IIIはAndroid Enterprise Recommended対応ですが、Xperia 1 IIIは非対応という違いがあります。

そして、Android Enterprise Recommended対応モデルにはセキュリティ更新の頻度が90日ごとになければならない、という要件があります。

よって、Xperia 10 IIIに関しては海外SIMフリー版も国内キャリア版も一応それに従ってアップデートを提供しているのではないかと思います。

Android Enterprise RecommendedではないXperia 1 III (Xperia 5 IIIもですが)にはこういった要件はなく、キャリア版スマホの場合、アップデートの提供・非提供を決めるのはあくまでキャリアです。

そのため、これらの国内キャリアモデルでは海外モデルには提供されているアップデートがキャリアの判断で一部「省略」されている、ということ。

原因はキャリアの怠慢?

先述のようにこれは私の個人的な推測であって、完全に的外れという可能性も。
ただ、今のところ他に有力な理由は思い当たりません。

つまり、Xperia 1 IIIやXperia 5 IIIに関しては海外では提供されているアップデートが国内キャリア版では止められている、ということになり、その結果、ハイエンドモデルよりもミッドレンジモデルの方がアップデートサポートが手厚い、という逆転現象が起きていると考えられます。

つまり、ソニーはちゃんとアップデートを提供しているのにもかかわらず、国内キャリアがその一部を提供しないためにこのような差ができてしまっている、ということ。

いずれにせよ、国内キャリア版Xperia 1 IIIといったハイエンドモデルが海外版と比べてアップデート回数が極端に少ないことは事実で、これはGalaxyなどでも同様の傾向が見られます。

これある意味キャリアの「怠慢」によるものなので、ぜひ今後改善してほしいところです。

ソース:ドコモXperiacheck

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コメント

  1. 名なし より:

    違うね。
    単純な話、SO-52Bにバグがあったからだよ。
    通話関係を含めたね。
    ドコモは大っぴらにしてないけど、ショップスタッフならみんな知ってる。
    それより、サポートを語るなら、単純な回数ではなくて、スパンをみるべきでは?
    同じ期間で、アップデートの回数が多い機種というのは、それだけ手のかかる問題児だという証明かと。