
改造したPlayStation 5(PS5)で、Steamのゲームを起動するための実験的なツール「Playden」が公開されました。Wineをベースとする互換レイヤーを利用し、PS5上でWindows向けゲームを動作させることを目指したプロジェクトです。現在はアルファ版の段階で、Steamアカウントへのログインやゲームのダウンロード、セーブデータの同期などに対応しているとされています。
Wineを活用してWindows向けゲームの起動を目指す
Playdenは、システムソフトウェアを改造したPS5を対象とするゲームランチャーです。開発プロジェクトの説明によると、FreeBSD向けに調整したWineベースの互換レイヤーを利用し、Windows向けソフトウェアの実行を可能にする仕組みを採用しています。
通常、PC向けゲームをPS5で動かすには、ゲームやOS、ハードウェアの違いを乗り越える必要があります。Playdenは、PS5に別途Linux環境を構築することなく、Windows向けゲームを起動することを目指している点が特徴です。
ただし、あらゆるSteamゲームが動作するわけではなく、対応タイトルや実際の動作性能については、今後の検証が必要です。
Steamへのログインやセーブデータ同期に対応
公開されているアルファ版では、QRコードの読み取り、またはログイン情報の入力によってSteamアカウントに接続できるとされています。
ログイン後は、購入済みゲームの一覧を表示し、ゲームデータのダウンロードを管理できます。複数のタイトルをダウンロード待ちのキューに登録する機能や、Steam Cloudを利用したセーブデータの同期にも対応しているとのことです。
インストールしたゲームは、PS5のホーム画面に個別の起動アイコンとして表示される仕組みです。ゲームごとに起動できるため、ランチャーからタイトルを選んで実行する使い方が想定されています。
解像度やフレームレート、DualSenseの設定も可能
Playdenでは、ゲームの起動だけでなく、各種設定も変更できるとされています。画面解像度やフレームレートの指定に加え、コントローラーのボタン割り当てなどを調整できます。
DualSenseについても詳細な調整機能が用意されており、XInput、DirectInput、Windows Gaming Inputなどの入力方式を通じて扱う仕組みが説明されています。PC向けゲームではタイトルによってコントローラーの対応状況が異なるため、こうした設定が動作の互換性を左右する可能性があります。
また、一般的なPC用マウスやキーボードも利用できるとされており、操作にマウスを必要とするストラテジーゲームなどでの活用も想定されています。
USBストレージやFTP経由でゲームを取り込む機能も
Steamからのダウンロードに加え、すでにインストール済みのゲームフォルダーをローカル環境から取り込む機能も用意されています。データの読み込み元として、外付けUSBストレージやPS5内部のM.2 SSD、FTPによるファイル転送が挙げられています。
今後の開発計画としては、Epic Games StoreやGOGといった別のPCゲーム配信サービスへの対応に加え、Rockstar Games、Ubisoft、Electronic Artsのランチャーとの連携も検討されているとのことです。さらに、自動パッチ適用機能や、ユーザーが作成したグラフィック設定を共有・利用するためのプリセットデータベースも構想に含まれています。
もっとも、これらは将来的な計画であり、現時点で利用できる機能とは区別する必要があります。
Playdenは、PS5をPCゲームの実行環境として活用する可能性を探る興味深いプロジェクトです。ただし、現状はアルファ版であり、動作するゲームの範囲や安定性、性能には制約があると考えられます。また、利用には改造済みのPS5が必要となるため、一般的なPS5でそのまま使えるツールではありません。今後、対応タイトルや実際の動作状況がどこまで明らかになるかが注目されます。
