
FCNTが新型スマートフォン「arrows We3」を正式発表しました。NTTドコモをはじめとするキャリア版に加え、SIMフリーモデルも展開されることが明らかになっており、国内では幅広い販路で販売される見込みです。
一方で、今回の発表内容を確認すると、気になる点も浮上しています。それは、最新モデルであるarrows We3の処理性能が、前モデルのarrows We2を下回る可能性があるという点です。
We3はDimensity 6300、We2はDimensity 7025を搭載
arrows We3に搭載されるSoCは、MediaTekの「Dimensity 6300」です。
これに対し、前モデルのarrows We2には「Dimensity 7025」が採用されていました。
一般的に新型モデルでは、少なくとも前世代と同等、あるいはそれ以上の性能を持つチップセットが搭載されるケースがほとんどです。しかし、今回の組み合わせを見る限り、その常識が当てはまらない可能性があります。
ベンチマークではWe2の方が高性能
添付画像は、ベンチマーク比較サイト「nanoreview.net」に掲載されているDimensity 7025とDimensity 6300の比較結果です。

Geekbench 6では、シングルコア・マルチコアともにDimensity 7025が上回っています。
- Geekbench 6 シングルコア
- Dimensity 7025:969
- Dimensity 6300:771
- Geekbench 6 マルチコア
- Dimensity 7025:2,321
- Dimensity 6300:1,980
シングルコア性能では約26%、マルチコア性能では約17%の差があり、いずれもDimensity 7025が優勢という結果です。
さらに、AnTuTu Benchmark 11でも同様の傾向が見られます。
- AnTuTu 11 総合スコア
- Dimensity 7025:668,462
- Dimensity 6300:524,785
総合スコアではDimensity 7025が約27%高く、CPUやGPU、メモリ、UXといった各項目でもDimensity 6300を上回っています。
つまり、ベンチマーク上ではarrows We3は前世代のarrows We2よりも明確に低い性能水準に位置付けられることになります。
必ずしも「使い勝手」が悪くなるわけではない
もちろん、ベンチマークスコアだけですべての使い勝手が決まるわけではありません。
arrows We3はAndroid 16を搭載し、5,000mAhの大容量バッテリーやMIL規格23項目準拠の高い耐久性、ソニー製LYTIA 600センサー採用の約5,030万画素カメラなど、実用面での進化も見られます。
SNSやWeb閲覧、動画視聴といった一般的な用途であれば、Dimensity 6300でも十分に快適に利用できる可能性は高いでしょう。
新型なのに性能が後退するのはかなり異例
スマートフォン市場では、前モデルと同じチップセットを継続採用するケースは珍しくありません。しかし、新型モデルで前世代より性能が低いSoCへ変更される例は非常に稀です。
もちろん、実機レビューではソフトウェア最適化や発熱、バッテリー持ちなどによって評価が変わる可能性はあります。ただ、純粋な処理性能を重視するのであれば、今回の仕様変更は購入前に把握しておきたいポイントと言えそうです。
もし性能面を最優先に考えるのであれば、価格が下がっている前モデルのarrows We2を選択肢として検討するのも一つの方法かもしれません。

