
ハイエンドスマートフォンの価格上昇が止まりません。新たな情報によると、Qualcommが準備を進めている次世代フラッグシップSoC「Snapdragon 8 Elite Gen 6 Pro」の価格が、1チップあたり300ドルを超える可能性が浮上しています。
これにより、2026年後半以降に登場する“Ultra”クラスのスマートフォンは、これまで以上に高価格化が進む可能性があります。
2nm世代でSoC価格が歴史的水準に
今回話題となっているのは、「SM8975」とも呼ばれるSnapdragon 8 Elite Gen 6 Proです。
リーカー情報によると、このチップのメーカー向け価格は300ドル超え、場合によっては330ドル前後に達する可能性があるとされています。
現行のSnapdragon 8 Elite Gen 5でも約280ドルとされており、さらに大幅な上昇となる見込みです。
背景にあるのは、TSMCの2nm「N2P」プロセス採用です。性能向上の一方で製造コストは極めて高く、2nmウェハ1枚あたり約3万ドルに達するとも言われています。
Qualcommが「Pro」と「Standard」を明確に分離か
今回の大きな特徴は、QualcommがAppleのような“二層戦略”を採用し始めた点です。
従来は単一の最上位SoCが中心でしたが、今後は以下のようにラインが分かれる可能性があります。
Standard版(SM8950)
- 一般的なフラッグシップ向け
- LPDDR5X対応
- Adreno 845 GPU搭載
- コストと性能のバランス重視
Pro版(SM8975)
- Ultraモデル専用クラス
- LPDDR6メモリ対応
- UFS 5.0ストレージ対応
- 強化版Adreno 850 GPU採用の可能性
- グラフィックス性能をさらに強化
つまり、Ultraモデルだけが最新メモリ規格や最高性能GPUを利用できる構図になる可能性があります。
Galaxy S27 UltraやXiaomi 18 Pro Max搭載の噂も
現在、Samsung Electronics、Xiaomi、OPPOなどがPro版採用候補とされています。
具体的には「Galaxy S27 Ultra」や「Xiaomi 18 Pro Max」といった次世代Ultra端末への搭載が噂されています。
一方で、チップ価格の高騰により、すべてのメーカーが追随できるわけではないとの見方もあります。
MediaTekへのシフトも加速する可能性
SoC価格がここまで上昇すると、メーカー側の負担も極めて大きくなります。
そのため、一部メーカーはコストを抑えるためにMediaTek製SoCへシフトする可能性も指摘されています。
特に「Dimensity 9600」クラスの競合チップが性能面で接近すれば、価格競争力を重視して採用が拡大する可能性があります。
メモリ不足も高価格化を後押し
今回の価格上昇はSoC単体の問題だけではありません。
現在は世界的なメモリ不足も続いており、DRAMやストレージ価格も上昇傾向にあります。LPDDR6やUFS 5.0といった最新規格を採用することで、端末全体の部品コストもさらに跳ね上がる見込みです。
その結果、Ultraスマートフォンは“最高性能を求めるための特別な製品”として、これまで以上に高価なカテゴリーへ移行していく可能性があります。
2026年後半以降のハイエンド市場は、性能競争だけでなく価格面でも大きな転換点を迎えそうです。


