
NintendoとAmazonの関係について、これまで断片的に語られてきた両社の確執に、新たな証言が加わりました。元任天堂社長が明かした内容からは、長年にわたる緊張関係の背景が見えてきます。
元社長が明かした異例の要求
今回の発言を行ったのは、任天堂の元社長であるReggie Fils-Aimé氏です。講演の中で同氏は、過去にAmazon側から「違法にあたる可能性のある要求」を受けたと明かしました。
その内容は、競合他社よりも安い価格を実現するために、任天堂側に対して多額の資金的支援を求めるというものだったとされています。これに対し同氏は、そのような要求は受け入れられないとして拒否。この判断により、両社の関係は大きく悪化したとされています。
供給停止に発展した関係悪化
当時の判断の背景には、特定の販売チャネルだけを優遇することで、他の小売業者との関係が損なわれるリスクがあったといいます。
結果として、任天堂はAmazonへの製品供給を停止する措置を取り、関係は一時的に大きく冷え込むことになりました。
その後も続く摩擦
その後、2017年のNintendo Switch発売時には、Amazonでの取り扱いが再開されましたが、問題が完全に解消されたわけではありませんでした。
特に、
- サードパーティによる中古品販売
- 信頼性に疑問のある出品者の存在
などが新たな火種となり、公式販売の比率が低下するなど、両社の関係には再び緊張が生じていたとされています。
Switch 2発売時にも波紋
さらに最近では、次世代機とされるNintendo Switch 2の発売時にも問題が浮上しました。
米国のAmazonで、
- 本体やソフトが発売当初に掲載されなかった
ことが話題となり、価格設定や販売方針を巡る対立があったのではないかと噂されています。
背景には、
- 希望小売価格を下回る販売
- 地域間の価格差を利用した転売
といった問題への懸念があったとも言われています。
現在は関係改善も火種は残る
現在では、Switch 2関連製品はAmazonでも取り扱われており、一定の関係改善は見られます。また、任天堂がデジタル版の価格を見直したことで、Amazonもパッケージ版の価格を調整する動きが見られています。
とはいえ、価格戦略や販売ルールを巡る両社の考え方には依然として違いがあり、今後も摩擦が生じる可能性は否定できません。
今回の証言からは、単なる流通の問題にとどまらず、メーカーと巨大ECプラットフォームの力関係やビジネスモデルの違いが浮き彫りになったと言えます。ゲーム業界における販売のあり方を考える上でも、今後の両社の動向が注目されそうです。
