
家庭用ゲーム機でPCゲームを遊ぶという発想が、現実味を帯びてきました。ソニーのPlayStation 5で、PC向けゲームプラットフォーム「Steam」を動作させる試みが登場し、注目を集めています。
Linux化でPS5をPCのように使う仕組み
今回話題となっているのは、「ps5-linux」と呼ばれるオープンソースプロジェクトです。この仕組みを利用すると、PlayStation 5上でLinuxを動作させ、結果として「Steam」をインストールできるようになります。
開発者によれば、この方法では本来制限されているハードウェアへのアクセスを確保し、CPUやGPUの性能を引き出すことが可能になるとされています。具体的には、8コアCPUやGPUを活用し、Steamゲームや各種エミュレーターを動かせる程度の性能が確保されるとのことです。
また、4K・60fpsでの映像出力や音声出力にも対応しており、M.2 SSDをLinux用のストレージとして使うこともできるとされています。
利用にはハードルも多い現状
ただし、このプロジェクトにはいくつかの制約があります。まず対応しているのは、初期型のPlayStation 5に限定されます。いわゆる初期モデル以外では動作しません。
さらに、システムソフトウェアのバージョンにも条件があり、特定の旧ファームウェアでのみ利用可能です。新しいバージョンでは、この手法に必要な脆弱性がすでに修正されているためです。
今後の対応拡大についても検討されているものの、新しいファームウェアでは仮想環境を介した動作になる可能性があり、機能や性能に制限が出る見込みです。
非公式ゆえのリスクと可能性
今回の仕組みは、あくまで非公式のハックに分類されるものであり、導入には一定のリスクが伴います。動作の安定性やセキュリティ、さらには利用規約との関係など、注意すべき点は少なくありません。
一方で、据え置き機でPCゲームを楽しむというニーズ自体は以前から存在しており、Valveもリビング向けデバイスの展開を進めています。そうした流れの中で、今回のような試みが注目されるのは自然なこととも言えます。
現時点では一部ユーザー向けの実験的なプロジェクトにとどまりますが、コンソールとPCの垣根を越える動きとして、今後の発展が気になるところです。

