
PC向けメモリ市場で、これまで続いていた価格上昇に変化の兆しが見えてきました。複数の販売データから、DDR5メモリの価格がここにきて大きく下落していることが確認されています。
数カ月ぶりの下落 最大100ドル規模の値下げも
DDR5メモリはここ数カ月にわたり値上がりが続いていましたが、今週に入り米国の主要小売店で一斉に価格が下がり始めています。
例えば、Corsairの32GBキットでは、直近まで約490ドル前後だった製品が約380ドル前後まで下落。16GBモデルでも260ドル前後から220ドル付近まで値下がりしており、短期間での変動としては比較的大きなものとなっています。
こうした動きはAmazonだけでなく、他の販売サイトでも確認されており、市場全体で価格調整が進んでいる可能性があります。
背景にGoogleの新技術TurboQuantか
今回の価格変動の要因として注目されているのが、Googleが発表した新しい圧縮技術「TurboQuant」です。
これはAI処理におけるメモリ使用量を最大で約6分の1に削減できるとされる技術で、大規模言語モデルなどで使われるKVキャッシュを効率化する仕組みとされています。
もしこの技術が広く普及すれば、これまで逼迫していたメモリ需要が緩和される可能性があり、市場に与える影響は小さくありません。
業界では見方分かれる 供給不足は続く可能性も
一方で、TurboQuantの影響については懐疑的な見方もあります。専門家の中には、AI需要そのものが拡大し続けている以上、メモリ不足の根本的な解決にはならないと指摘する声もあります。
そのため、今回の価格下落についても一時的な在庫調整や市場心理の変化によるものとする見方が強く、長期的なトレンド転換とまでは断定できない状況です。
今は買い時か 短期的なチャンスの可能性
いずれにしても、直近まで高騰していたDDR5メモリがここまで下がるのは久しぶりの動きです。自作PCユーザーにとっては、比較的手の届きやすい価格帯に戻りつつあるともいえます。
ただし、今後再び価格が上昇に転じる可能性もあるため、この下落が一時的なものにとどまるのか、それとも新たな相場の始まりとなるのか、引き続き注視が必要です。
